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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/素敵な恋のかなえかた 恋、はじまる 最後の最後で酷い目にはあったものの、それでもかなり、というか彼にとっては最高、と呼んでもいいくらいに幸せな一日を過ごした上条。 けれど上機嫌で帰宅した彼を待っていたのは、インスタントの焼きそばを作るという作業だった。もちろんそれは、小萌先生といっしょに夕飯を食べてきたにもかかわらず夜食を要求するインデックスのためである。 上条は小声で愚痴を言いながら、台所で調理を続ける。 「どうして我が家のお姫様は、あんなにも食欲旺盛なんでございましょうか。まったくもって上条さんは不幸だ……」 「何か言ったかな、とうま?」 「いーえ、なんでも」 「……ふん。余計なことぼやいてないで、さっさと焼きそばを作るんだよ」 インデックスは小さく頭を振る上条をキッとにらみつけると、ぷいとそっぽを向きリビングに戻っていった。 実のところ今夜のインデックスはそこまで食事にこだわっていたわけではなかった。小萌先生と食べた夕食は十分彼女の空腹を満たす量で、むしろ明日の朝までは何も食べなくても平気であったくらいなのだ。 けれどインデックスは上条に夜食を作ることを要求した。 それは今日一日上条が自分以外の誰かといっしょにいたということが気に入らないインデックスの、ある種ヤキモチのような意味合いを持つ行動だった。 とはいえ、誰と過ごしていたかは上条が頑として口を割らなかったため、インデックスもその相手までは知らなかったのだが。 そんなインデックスの気持ちを知るよしもない上条は、ぼんやりと今日の出来事を振り返っていた。 「俺、なんであんなことしたんだろう」 苦虫を噛み潰したような顔で上条は呟く。 「アイツは、御坂は中学生だぞ。それをあんな、抱きしめたり、キス、しようとしたり……。なんであんなことしちまったんだよ。わけがわかんねーよ、俺。まあそれを言い出したら、なんでアイツをデートに誘ったりしたのか、今となってはそこからしてよくわからねーんだけど」 美琴が聞いたら、超電磁砲を何百発と撃たれても仕方ないようなセリフを上条は呟き続けた。 「明日、御坂に謝った方がいいのかな。でもそれはそれで怒られるような気もするし、うーん……」 首をひねりながら上条の苦悩はまだ続く。 「そもそも俺がああいうことをした理由がハッキリしない以上、下手に謝ってもアイツを怒らせるだけなんだよな」 美琴との付き合いの中で、多少なりとも女性に対する接し方を身につけた上条。 美琴を怒らせる最悪の選択肢をなんとかギリギリで回避しながら思考を続ける。 「だいたい俺って、御坂のことをどう思ってるんだろう?」 焼きそばが出来上がったのを見計らってガスを止めた上条は、こっそり背後を確かめてみた。だが、インデックスがこちらの状況に気づいた様子はない。 上条は安心して自分自身の美琴に対する気持ちをまとめてみることにした。 美琴とはケンカはするものの、決して憎み合っているわけではない。 それどころか上条は美琴には世話になりっぱなしだし、今の上条が多少なりとも以前よりまともな生活が送れているのは美琴のおかげである。 感謝こそすれ憎む理由などどこにもない。 それにここしばらく続いた美琴に会えない日々が、上条自身にとって辛いと呼んでも差し支えない日々だったことはまぎれもない事実だ。 また美琴に会えなくなるきっかけともなった吹寄絡みの事件。 その際上条は、誰の涙も流させないという自らの信念をも曲げた。 あのときの上条は、たった一人、御坂美琴という少女を泣かせない、ただそれだけを考えた。 あの事件を通じて美琴は、上条の中で他の誰とも違うある特別な意味を持つ存在になった。 それは間違いのないこと。 そう、つまり御坂美琴とはまさしく、今の上条当麻にとって誰よりも大切な少女なのだと言っても過言ではないのだ。 そこまで考えた上条は顔を引きつらせた。 「ち、ちょっと待て、じゃあ何か? 俺は、御坂のことを……え?」 上条は額に指を当て、今日一日の出来事を思い出してみた。 そしてその回想がデートの最後まで来た時、上条ははっと息を呑んだ。 あのとき、美琴を抱きしめたのは間違いなく上条本人の意思だ。 美琴を美しいと思った。 そんな美琴に触れたいと思った。 自分のものにしたいと思った。 上条は手で目を覆って頭を振る。 あのとき感じた美琴の体温が思い出されてきた。 美琴の体の柔らかさが感じられてきた。 彼女の体から匂い立つ、女性、というより、美琴独特の香りが蘇ってきた。 それら全てが上条を気持ちよくさせるものだった。 「なんだよこれ。泣き顔を絶対見たくなくて、綺麗だと思って、抱きしめたいと思って。アイツのこと思い出したら心の中がわけわかんないくらいたまんなくって、それでいて気持ちよくって。そ、そんなのありえないだろ」 上条はもう一度頭を振った。 「落ち着け、冷静になるんだ上条当麻。精神統一、心頭滅却すれば火もまた涼し。人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。ようし、いい感じでわけがわからなくなってきた。とにかく深呼吸、深呼吸だ」 上条はゆっくりと三度、深呼吸をした。 そのまま更に頭を振る。 「だいたい御坂は中学生なんだ。アイツにあんなこと考えるなんて、おかしい、だろ。俺はロリコンじゃないんだ。で、でも、俺がこんな風に考えるのはあくまで御坂だからであって、白井とか他の中学生相手ならこんなこと考えも、し、ない……え? じ、じゃあ、おかしく、ないのか? え? え?」 上条は何度も何度も頭を振り続ける。 「だって、だって、だって、それじゃまるで俺……はあでぃでゃおあ!」 突然上条の思考が激しい痛みによって中断された。 原因はもちろん上条家にお住まいになられている大食いシスター、インデックスだ。 上条の頭に噛みつきその思考を止めたインデックス。 とはいえ、インデックスとて最初から上条に危害を加えるつもりだったわけではない。 彼女はなかなか上条がリビングにやってこないので台所にやってきただけだ。 けれどそのときインデックスの目に入ったのは台所で顔を真っ赤にし、何やらブツブツと呟きながら悶えている上条の姿。 乙女のカンでそれが自分にとってよくない妄想だと判断したインデックスは、上条の今日の行動を知った時からの苛立ち全てを込めて上条に噛みついた。 これが事の顛末である。 ひとしきり上条の頭を噛んだインデックスは上条から離れた。 「とうまはいったい何をやってたのかな?」 「へ? い、いや、別に」 頭を抑えながら上条はインデックスから視線を逸らせる。 さすがに妄想の内容をインデックスに聞かれるのはまずい、そう判断して上条はシラを切り通そうと考えたのだ。 そんな上条をインデックスは冷たい目でにらみつけた。 「ふうん、答えたくないんだ。じゃあ別の質問。今日一日、とうまはどこで誰と何をしていたのかな?」 「えと、そ、それは、えっと、その……そ、そう、つちみか――」 「女の人といっしょだったんだよね!」 「え。ど、どうして」 上条は思いきり顔を引きつらせた。これではもう、インデックスの言うことが正しいと言っているのと同義である。 しかしインデックスはなおも追及の手を緩めない。 「もちろん、とうまの体から女の人の匂いがしてるからだよ。しかも、全身くまなく。更に言うなら、顔の辺りの匂いが一番キツイかも。よっぽど長い間密着していないとここまで匂いが染みついたりはしないんだよ。そう、それこそずっと抱き合ってたって言うくらいにね」 「あ、あ……ず、ずいぶん嗅覚が優れてらっしゃるのですね、インデックスさん……」 「これ、どういうことなのかな? 答えて欲しいかも!」 「で、ですからそれはその、えっと……ご、ごめんなさいでし――」 進退窮まった上条は、最終手段である土下座で全てを済ませようとした。 しかし残念ながら、嫉妬に狂った女性を納得させられるほどこの技は万能ではない。 当然の如く、インデックスも納得してはくれなかった。 「とうま、そんなことでごまかされるほど私は甘くないんだよ。さあ、素直に短髪とどこへ行って何をしていたか吐くといいんだよ! もちろん、短髪と抱き合ってた理由も含めて話すことを、私はお薦めするんだよ!」 インデックスは歯をギラリと光らせると、じりじりと上条ににじり寄った。 「い、いいインデックス! お前なんでそれを……は! し、しまった!」 上条はインデックスの誘導尋問に引っかかったことに気づき慌てて口を押さえたが、既に時遅し。 怒りで顔を真っ赤にさせたインデックスは上条に飛びかかった。 「やっぱり短髪とデートだったんだね!! しかも二人で抱き合って!! 私をこもえに預けてそんなことするなんて、絶対に許さないんだよ、とうま!! 遺言は聞いてあげないけど、覚悟するんだよ!!」 「どわ――! 不幸、だ――――!!」 結局、今日の上条の考察はインデックスの乱入によって中途半端なまま終わり、最後までなされることはなかった。 けれどたった一つ。 上条が美琴に対する自身の認識の変化を自覚し始めたこと、それだけは確かである。 もちろん、それはまだほんの小さな自覚ではあるのだが。 上条が同居人といつものような、いや、いつもよりほんの少しハードで愉快な夜を過ごしている頃、美琴は既に学生寮内の自室のベッドの中にいた。 とはいうものの、 「ううぅ、お姉様……」 「やかましい! アンタはしばらく反省してなさい! 許して欲しいなら、いいって言うまで私に近づかない!」 「わかりましたわ……」 頭から布団を被って外界と自分とを遮断し、近づこうとする白井に怒鳴りつける様子から判断するに、どう考えても安眠とはほど遠い状態であった。 やはりデートの最後、美琴と上条のキスシーンに水を差した白井の行動は、彼女の逆鱗に触れる行為だったらしい。 「お姉様……」 白井は小さくため息をつくと、とぼとぼと部屋から出て行った。 白井が部屋から出ていく音を確認した美琴は、ようやく布団から出、ベッドの上に座り込んだ。 「馬鹿黒子。今回はちょっとやそっとじゃ許さないわよ、ほんとに……」 そう呟いた美琴はそっと自分の体を抱きしめた。 「でも、アイツがあんなことをするなんて。どういうことなのかしら」 美琴の脳裏に浮かんでいるのは、もちろんデートの最後に上条が取った行動である。 「あのとき、アイツから抱きしめてくれたのよね。あの馬鹿が、上条当麻が……」 呟きながら自分を抱きしめる腕に美琴は力を込める。 その途端、上条の体温や感触が美琴の脳裏を駆けめぐった。それと同時に美琴はビクリと体を震わせた。 「何、これ、どうして? でも……」 腕をほどいた美琴はほんの少し顔を上げ、そっと目を閉じた。 「あれ、黒子が出てこなかったら、やっぱりそうなってたのよね」 美琴は今度は上条とのキスを思いだした。それも思い出せる限り状況を何から何まで丁寧に、丁寧に。 「…………」 美琴の呼吸が徐々に荒くなっていく。心なしか頬も朱く染まってきたようだ。 唇を強く閉じた美琴は、閉じる目にも力を入れた。 「…………」 そうするうちにも美琴の脳内では、上条とのキスの様子がリアルに再現されていった。 しかも美琴はレベル5としての全演算能力を駆使して思い出しているため、彼女にとってはほぼ現実と変わらない再現度であった。 「…………」 無意識のうちに、美琴はそっと人差し指を唇に近づけていた。 その人差し指の動きは、美琴の脳内における上条の唇とまったく同じだった。 ――あそこで、黒子の邪魔がなければ。私と、アイツは。 美琴の脳内の上条と美琴の体が接触した。 そして、 「…………!」 脳内上条の唇が美琴に触れた瞬間、美琴の人差し指も美琴の唇に触れた。 その途端、美琴は全身を高圧電流が駆けめぐったような衝撃を感じた。 「何よ、あれ……?」 衝撃が治まった美琴は目を開け、荒い呼吸をつきながらベッドに両手をついた。 ベッドに座り直した美琴は、もう一度唇に人差し指を当ててみる。 「あれ?」 しかし体にはなんの変化もない。 今度は体をぎゅっと抱きしめてみた。 けれどやはり体にはなんの変化も見られない。 「…………」 美琴は目を閉じ、再び上条とのキスシーンを思い浮かべながら人差し指で唇に触れた。 「…………!」 すると今度は高圧電流が全身を駆けめぐった。 ――もしかして、アイツだから? 上条当麻だから? 美琴は目を閉じたまま、上条の顔を思い浮かべた。そしてそこから次々に上条との記憶を思い出していった。 楽しい記憶、嬉しい記憶。もちろん他に辛い記憶もあるし、腹立たしい記憶だってある。 けれど今ではそのどれもが美琴にとってかけがえのない大切な記憶、思い出だ。 ――あれ? いつの間にか美琴は上条のことを思い出しながら唇に触れていた。 しかし電流は流れない。 今、唇から全身に伝わるのは電流ではなく、温かい何か。その何かが全身を優しく包み込んでくるようだった。 「やっぱり、アイツだから、だよね」 美琴は唇から指を離し、携帯電話を取りだした。 そのままデータフォルダから上条の写真を表示させ、じっと見つめる。 「かみじょう、とうま」 そう呟いた瞬間、美琴の心臓がトクンと跳ねた。 「カミ、ジョウトウマ」 今度は目を閉じ、携帯電話を胸に抱いてみた。すると心臓は先程より少し早く跳ねた。 美琴は緊張のあまり乾燥した唇をほんの少し舐めると、徐々に鼓動を早めていく心音に合わせるかのように胸に抱いた携帯に力を込めた。 そうする間にも美琴の脳内では先程思いだしていた上条との記憶が、まるで早回しの映画のように次々と再生されていっていた。 それと共に美琴の心音もますます早くなり、呼吸も荒くなっていった。 「上条当麻」 上条との記憶が今日のキスシーンにまで到達した時、美琴はもう一度上条の名を呟き、唇に指を当てた。 「…………!」 今度は美琴は全身がぎゅうっと圧縮されるような感覚を覚えた。 圧縮される先は心臓、心。 美琴の細胞や想いが全て心という一点に集まるようだった。 「…………」 美琴は体を圧縮させる不思議な何かを堪えるかのように、ぐっと唇を噛みしめた。 その間にも美琴の全身の圧縮は進んでいった。 そしてこれ以上ないというほど美琴の心に御坂美琴という存在の全てが集まった時、美琴は縋り付くように上条の姿を思い出した。 ――上条当麻! 「…………!!」 そのとき、美琴の心は一気に解放された。 「な、なんだったの、あれって……」 心が解放された後、全身の力が抜けたかのような倦怠感を覚えながらベッドに深く腰を沈めた美琴は、携帯の写真を見た。 その途端、美琴の顔は真っ赤に染まった。 「まさか」 美琴は携帯を胸に当ててみた。 するとそこからはほんのりと温かいものが流れ込んでくるようだった。 「上条当麻」 なんとはなしに呟いた美琴の顔には、自然と笑みが浮かんでいた。 「…………」 何度か瞬きをして、美琴は上条のことを考えてみた。 それだけで、美琴の心は穏やかで、それでいて優しい気持ちになれた。 美琴はそっと胸に手を当ててみた。 心臓は早くもなく遅くもなく、非常に安定した速度で動いている。 先程までの不安定さがまるで嘘のようだ。 その落ち着きに合わせるかのように、顔の火照りも急速に治まっていった。 「今の気持ち、アイツのことを考えるのが嬉しい、気持ち。温かくて、優しい。この気持ち。嘘。でも、だとしたら、まさか……」 美琴はゆっくりと息を吸い込み一瞬ぴたりと止めると、細く静かに吐いた。 「これ、これが、もしかして……す、き……好きってこと……!」 そう呟いた途端、美琴の顔は再び真っ赤に染まった。 同じく心臓の鼓動もその速度を速めていった。 「好き……。私は、アイツのことが……スキ……すき……好き――!」 朱に染まった顔のままぎゅっと目を閉じた美琴は思わず体をかき抱き、言葉にならない声を上げた。 「ん――――!!」 この瞬間、美琴は自身の中にあった不確かな感情が一つの、たった一つの想いから産み出されていたことを悟った。 その想いとは――。 ――みさかみことは……かみじょうとうまが……すき。 「ぅお姉さむぅあ――!!」 突然、美琴の体に何かが覆い被さってきた。 「とうとうですのねお姉様! とうとう、とうとうこの黒子に、身も心も捧げて下さる気になったんですのね!!」 もちろんその正体は白井黒子だ。 「だ――! いきなりなんなのよアンタは! そんなわけないでしょう! ああもう、くっつくなってのこの馬鹿! だいたいいつ部屋に戻ってきたのよアンタは!」 「今し方に決まってますでしょう! ついでに言うならお姉様に気づかれないよう、能力でちょちょいのちょいって音を立てないで入ってきただけ。けどそんなの些細なことですわ! さあお姉様、何を遠慮なさってるんですの! 勇気を出してお召し物を脱いで下さいまし! 今こそ、わたくしと真の愛の桃源郷へ踏み出すとき!」 「いい加減にしなさい! この変態淫乱馬鹿黒子!! 人が考え事してるの邪魔すんじゃないわよ!!」 「心配いりませんわ。二人の将来設計なら、わたくしもいっしょに考えて差し上げますから!」 「誰が考えてるか、そんなこと――――!!」 テレポートで部屋の中に現れ、何かに取り憑かれたかのように美琴に体を擦り寄せる白井。そして必死の形相でそんな白井に抵抗する美琴。 二人の戦いはこのあと三十分ほど続くことになる。 この夜、美琴が就寝したのは零時を回ってからだったという。 この日、一つの恋が芽生えた。 そして、一つの恋が、始まった。 おしまい 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/素敵な恋のかなえかた
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2007年01月31日(水)の記事 《 キッザニアの前や後の過ごし方 》① キッザニアに行く時の前(2部)や後(1部)には、お台場のデックス東京ビーチも楽しいですヨ 5F マッスルパーク なる所も出来ていました スポーツテーマパークなのでサスケパークもありました TV「サスケ」第3ステージを再現してあり、よく聞く アームバイク ランプグラスパー クリフハンガー パイプスライダー もあるんですネ パパさん達に挑戦してもらいたいな~ サスケパークは、中学生以上ですが 小学生以下は、保護者同伴のうえ係員の指示に従った場合のみご利用可 です キッズパークもあります 120㎝以下のお子様のみ 子供 600円(身長120㎝以下) 保護者同伴 大人 200円 30分入替制 定員30人 楽しそ~ しかし、うちの子達は、 なのでご利用してみて下さいネ キッザニアからは、ゆりかもめ1本で行けます 18分 310円 でも近いですよね 夜景は、とってもきれい レインボーブリッチがさらに引き立てます ← これ凄いですよネェ~ ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ デックス東京ビーチ 5F マッスルパーク内で売っています ★モンスターバーガー(3段・17㎝) 650円 ビーフorチキン ★跳び箱バーガー (2段・9㎝) 1280円 ビーフ&チキン しかし、食べてみたいな~と思っても 皆で分けるとして バーガーの部分は、子供で。。。 野菜の部分は、大人が食べる羽目になるよね~ 台場一丁目商店街 4F は、リニューアルしてさらに懐かしい感じに仕上がっていました 子供も大好きな駄菓子屋さん1人100円で3個位買っていました 昔の井戸もあり本当に水が出てくるようになっていたり丸ーいジャングルジムが回る感じの遊具も砂場(作り物)や昔の自転車と一緒にありあったよね~と懐かしかったです レトロゲームもあり10円で楽しめる物もあったり紙芝居もやっていました 教室のようになっていて回りにお店があり学校の机、椅子に座って食べれるんですヨ 黒板もあったり面白いです とんこつ味のおでんがとっても美味しかったな ナンジャタウンのおでん博で食べたおでんより断然美味しかったです 値段も味もボリュームもネ♪ 意外にとんこつっておでんに合う事を発見しました お台場に行ったら行って見て下さい (^o^)/ 台場小香港 6F・7F では、こんな香港の風景が盛りだくさんでなかなかですヨ どこで食べるか悩んでしまいそ~
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アレックスの家族 勇者 王国軍 アレックス、リナックス、レナックスは個別記事参照。 複数 レオックス(パパックス) ソフィア(ママックス) ロレックス(アレックスの弟) ユースティティア(アレックスの祖母、ソフィアの母) シロックス(アレックスの祖父、レオックスの父) ルナックス(アレックスの祖母、レオックスの母) ヘルメス(アレックスの祖父その2) クロックス(アレックスの未来の子孫、リナックスの未来の娘) コメント欄 複数 キャラセット レオックス(パパックス) キャラセット 通常以外の姿 顔グラ モングラ ソフィア(ママックス) キャラセット 顔グラ モングラ ロレックス(アレックスの弟) キャラセット 顔グラ タイプA タイプB 他 モングラ ユースティティア(アレックスの祖母、ソフィアの母) キャラセット 顔グラ タイプA その他 年齢別 ピクチャー シロックス(アレックスの祖父、レオックスの父) キャラセット 顔グラ ピクチャー ルナックス(アレックスの祖母、レオックスの母) キャラセット 顔グラ ピクチャー ヘルメス(アレックスの祖父その2) キャラセット 顔グラ クロックス(アレックスの未来の子孫、リナックスの未来の娘) キャラセット 顔グラ モングラ ピクチャー テーマ曲 クロックスのテーマ コメント欄 「アレックス家」だとアレックスが姓に見えるから「アレックスの家族」か「スミス一家」の方が良いのでは? -- 名無しさん (2021-07-03 01 55 29) スミスってのもはい設だし詳しくない人が見たらページ名だけで何のページだか想像付かないだろうしなあ。マリオブラザーズと同じで分かり易さ重視で良いんでないの -- 名無しさん (2021-07-03 16 04 30) ページ名を変更しました。 -- 名無しさん (2021-07-03 20 13 11) 夏の陣でアレックスの祖父母のゲーム投稿してくれた人、本人が父方の祖父母を保管してくれたのかな? ぶっこ抜くのも気が引けていたのでありがたいです -- 名無しさん (2023-09-10 07 06 35) 名前 コメント
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twenty_five (??.??_AM08 00)「ふあぁぁぁぁ……よく寝たなぁ……」 上条当麻は久々に訪れた熟睡感と共に起床した。 ゆっくりと起き上がり、んーと両手両足を伸ばす。「……あれ?」 ――なんだかやけに寝床が温かい。しかもユニットバスの中なのに手足を伸ばせる。 上条は目をこすって辺りを見回した。 見上げた天井はユニットバスのそれではなく、隣にはYシャツ一枚の御坂美琴が「………いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ?」 上条は全力で壁際まで飛び退る。「ちょ、おま、おま、おま、おま…………」 上条はごしごしと何度も目をこするが幻覚は消えない。それどころかうぅんなどと可愛いらしい寝息が聞こえる。 上条はもう一度目をこすった。 ……夢じゃない。 そこには、Yシャツ一枚だけをまとった美琴が寝ていた。(な、何が起こった!? ひょっとしてあれか、もしかして俺は欲求不満のあまり常盤台の寮に強襲をかけちまったのか? まさか俺は中学生に手を出し…………!)「……う、……ん……、ふあぁ、もう朝か……」 隣で寝ていた美琴が起き上がる。「あ、もう起きちゃったんだ。起こしてあげようと思ったのに」「……え?」 はだけた胸元からチラリと何かが見えたような気して、上条はズバアッ!! と全力で首ごと視線をそらす。美琴は? と言う顔をするとニコッと笑って「おはようと・う・ま」 ふにゅっと何かが上条の頬に触れた。「! な、な、な、な…………?」「どしたのアンタ? まだ寝ぼけてるの?」「ね、ね、寝ぼけてるのはお前だろビリビリ!? い、いいい今何しやがった!」「何って……」 美琴は隣で女の子座りのまま頬をぽっと赤らめる。「……おはようのキスじゃない。もう、当麻ったら」「……が、ぁ、ぇ、ぃ?」 上条は勢い余って立ち上がりベッドから転げ落ちると頭をしたたかに打った。「い、痛い……この痛みは……」 夢ではなく、質量を持った現実の物体として。 ――ベッドの上で上条のYシャツを羽織った美琴がまだ眠そうに微笑んでいた。(Mar.25_AM08 40)「いっただっきまーす」「……いただきます」 上条はガラステーブルを挟んで美琴と朝食を摂っていた。 何で美琴が同じベッドに寝てるんだとかどうしてインデックスの歯ブラシがなくなって代わりにゲコ太歯ブラシが並んでるんだとかそもそもインデックスはどこへ行ったんだとかそう言う疑問は味噌汁と共にまとめて飲み込んだ。 今日は三月二五日。 上条が知っている日付から丸三ヶ月が経過していた。「……味、どう?」 テーブルの向こうから、おずおずといった調子の声がかかる。「……うまい」 上条は焼き魚にかじりつく。 おかしい。なんだろう、この新婚夫婦みたいな会話は。 そもそも美琴がまるでいつものことのように上条の部屋の台所に立って朝食を作ってるところからしてもうおかしい。「よかった」 美琴がほっと息を吐く。「ところでさ」「?」「その……何でお前ここにいんの?」「はい?」「いやだから、何でお前が俺の部屋にいんのかなぁって」「……当麻、頭でも打った?」 美琴は頭上に?マークを浮かべる。「私夕べからここにいるじゃない。当麻が駅まで迎えに来てくれて」「……え?」「え? じゃないわよ。帰省の予定を繰り上げて彼女が帰ってきたってのに、一夜明けたらその態度はないんじゃない?」「……、え?」 上条はますます訳がわからなくなった。 彼女? 彼女って誰?「……いや、えっと」 上条は残りの味噌汁をずるずると飲み込んで「…………あー、そうだったそうだった。悪りぃ悪りぃ」 とりあえず話を合わせることにした。(……御坂の様子がおかしい。しかも時間がずれてやがる。まさか、もしかしてこれ大規模魔術がらみなんじゃねぇか? インデックスもいないし。けど御坂を御坂として認識できるって事は二度目の御使堕しじゃなさそうだが) 昨夜はインデックスと二人で隣の土御門からもらった大量のチキンを食べた。何でも舞夏がクリスマス用に作ったが『出来が気に入らない。油の温度があと三度足りない』ということでお裾分けしてもらった物だが、どこの出来が気に入らないのかわからないほどジューシーなチキンだった。 ついつい調子に乗ってシャンメリーも三本空けた。クラッカーもバンバン鳴らして二人でどんちゃん騒ぎをした。それで目が冷めたら常盤台中学のお嬢様が隣にYシャツ一枚で寝てるってどんなクリスマスプレゼントだ、と上条は考える。しかも彼女とか言ってるし。「――彼女? 夕べ?」 上条は自分の予想が恐ろしくなって向かいの美琴に声をかける。「あの、御坂さん? 俺達夕べっていったい何があったんでしょうか?」「……………………当麻のケダモノ」 美琴の顔が見る間に赤く染まっていく。(何これ? 何コレ?? 何のドッキリだコンチクショー!! それとも俺はまさか中学生に手を出したすごい人デビュー??)「……、う、う、うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」 上条は茶碗を放り出し、その場でヘッドドラムを始めた。 これが悪い夢であって欲しいと願いながら。(Mar.25_AM09 05) 美琴が食器を洗うために立ち上がったのを見計らい、上条は隣の土御門に電話をかけた。 この状況が魔術がらみなら奴に聞くのが一番早い。 五コールで土御門は電話に出た。「……にゃー。カミやん朝っぱらから何の用かにゃー。ついでに言えば夕べはお楽しみだったみたいで音がこっちまで筒抜けだにゃー。おかげさまで舞夏がエキサイト」 上条は戯言しか吐き出さない電話を無言で切った。 そして、肩越しに様子をうかがう。 美琴は鼻歌交じりで台所に立っていた。(そうだ。もし魔術で御坂が操られているのなら、俺の幻想殺しで触れれば術式を破壊できる) かつてクラスメートの吹寄がオリアナ=トムソンの速記原典に触れて体調を著しく崩した時のように。 アニェーゼ=サンクティスが刻限のロザリオのために氷の球体にすがりついていた時のように。 上条はおもむろに立ち上がり、美琴の背後に立つとその背中に右手で触れた。「ん? どうしたの? ……ま、まさかアンタ朝からこんなところで……? で、でもアンタがそうしたいって言うなら私は、その……」「………………」 上条はその場に崩れ落ちた。 美琴がおかしいのはどうやら魔術のせいではないらしい。「と、とりあえずTVでも見ますかね……はは、はははは」 涙に濡れて部屋に戻るとリモコンを操作し、チャンネルをニュースに合わせる。時刻は午前九時〇五分、日付は三月二五日を表示していた。(土御門はいつも通りだし、御坂に術式がかけられてるわけでもない。ニュースで流れている内容も普通で情報統制されてるわけじゃない。……と言うことは俺がまた記憶喪失になってるのか?) 当時の状況は知らないが、上条は七月の終わりに記憶を失っている。 一度あることは二度あるのかもしれないと、周囲を見回す。 もしそうなら、何かこの部屋に手がかりが残っているかもしれない。 ……あった。 TVの横に置いた小さな写真立ての中に、Vサイン&カメラ目線で上条と美琴が並んで写っている写真ががあった。しかも二人はべったりとくっついてまるでバカップルのように「ぐ、ぐ、ぐおおおぉぉぉぉぉぉっ……。な、何ですかこの写真は……」「ねぇアンタ。どっか具合でも悪いの?」 奇妙なうめき声を上げて写真立てを握りしめる上条に気がついて、美琴が声をかける。美琴は上条の隣にしゃがみ込むと、上条の額に手を添えた。「熱はないみたいね」「なぁ御坂」「……、当麻? さっきから私のこと御坂御坂って呼んでるけど、ホントにどうしたの? 昔を懐かしんでるの?」「……へ?」「まぁ昔って言ってもその……まだ三ヶ月しか経ってないけどね」 美琴はもじもじと自分の指を絡め合わせている。「はは、はははは、ははははははは…………」 上条は半開きの口で乾いた笑いを刻み始めた。(Mar.25_AM10 03)「だからね、そこはこっちの式を持ってきて先にAの値を出すの。それから……」 上条は美琴に春休みの課題を手伝ってもらっていた。しかし、この春休みの課題なるプリントの束も上条は見覚えがない。 窓の外から、うららかな春の陽気が部屋に降り注ぐ。上条はその風景を見つめながら(夕べはホワイトクリスマスだったってのに、いったい何がどうなってるんだ)「こーら、よそ見しないの」 丸めた教科書で美琴に頭をはたかれた。「まったく。電話で『課題が終わらないー』って泣きついて来たのはどこの誰?」「えーっと……」 上条はそんなことを頼んだ覚えはない。大体いつだって頼んでもいないのに美琴が『じゃあ手伝ってあげてもいいわよ』と押しかけてくるのだから。「午前中には課題を終わらせて、午後からデートって言ったでしょ。あと二時間で終わらせるわよ?」「…………はい」 上条は半泣きでシャープペンシルを握りしめる。ここで上条は違和感の正体に気がついた。「……、なぁ、そういやお前制服はどうしたんだ?」「制服?」「いやほら、常盤台中学って確か休日も制服着用が規則じゃなかったっけ?」「……昨日の話忘れちゃったの?」 上条が顔を上げると美琴があきれ顔で見つめていた。「私は帰省の予定を繰り上げて戻って来てるから、ぎりぎりまでここに泊まるわよって。寮にいないことになってるんだから制服なんか着るわけないじゃない」 目の前の美琴は淡いピンクのタイトワンピースに白のニーソックス、そしてお嬢様っぽくカーディガンを羽織っている。「はぁ、覚えてなくても無理ないか。この部屋に入った瞬間アンタ私に襲いかかってきたもんね。……当麻のえっち」「へ?」 ――オソイカカッテキタッテナンデスカ。エッチッテドウイウイミデスカ。「……うわあああああっ!? わ、わたくしめは全く身に覚えがありませんがあなた様に何やら不埒な行いをしたと言うことですかっ!? こ、この責任は万死を持って償わせていただきますのでどうか平に平にご容赦をっ!」 上条は条件反射で美しい土下座を決める。「……せっ、責任の話は後で良いから、とりあえず課題進めなさいよ課題を」 美琴は赤い頬のまま、手元の教科書を丸めて上条の頭を軽くはたいた。(Mar.25_PM00 21)(何がいけなかったんだろうなぁ。三本で五〇〇円のシャンメリーか? それとも大量に食い過ぎたチキンの見せる幻覚なのかこれは) 上条は自分の右腕にぶら下がる美琴を見ながら思う。 断片的に集まった情報から、今が春休みの三月二五日であること、美琴が三ヶ月前から自分の彼女であること、そして現状は魔術とは関係ないらしいということがわかった。逆に言えばそれだけしかわからないのだが(何が信じられないって、俺がビリビリとつきあってるってのが一番信じられねーよ) 隣にいる美琴は終始ご機嫌で、時折上条の腕をぎゅっと抱きしめている。その姿はこめかみに青筋立てて雷撃を放つ『あの』少女と同一人物とはとても思えない。 その美琴は上条の青いスタジアムジャンパーをカーディガンの上から羽織っている。そんなにぶかぶかなのに良いのか、ピンクのワンピースとじゃコーディネートがおかしいんじゃないのかと聞いたところ『これが良いの』と言い返されて言葉に詰まったのを思い出す。「みさ……美琴、デートって言ってたけどこんなんで楽しいのか?」「当麻と出かけられるなら、私はどこだって良いわ」 出かける前に、美琴からさんざん『ちゃんと美琴って呼んでよ』と言われて口調を改めたが、それでも違和感は残る。 ――当麻。 美琴は上条のことを親しげに『当麻』と呼んでいる。もう何かの聞き間違いであって欲しいと思うが、上条の鼓膜は正確に音声を捉えている。「お姉様? こちらにお戻りになってましたの?」 そう、白井黒子の声をしっかりと「……しっ、白井? これはあのその、違うんだ! 誤解しないでくれこれは」「あ、うん。黒子ただいま。寮に事前提出したとおり二九日までは戻らないから、寮監には黙ってて」 上条の慌てふためきを無視して、美琴は上条と腕を組んだまま『お願い』のポーズを作っている。「わかりましたの。お姉様はデート中ですの?」「うん。そう言う黒子はパトロール中?」「ええ、そんなところですの。たまたまお姉様の姿をお見かけしたので追いかけましたの」「……あれ?」 上条は激しい違和感を覚えた。 上条の知る黒子はちょっと変態な美琴LOVEの少女である。 以前たまたま美琴と一緒にいたところを黒子に見られて、たったそれだけの事で金属矢でブチ抜かれそうになった。腕なんぞ組んでたら空間移動ドロップキック一〇〇連発が飛んできてもおかしくない。「カミジョーさん? 以前も申し上げましたけれどお姉様を泣かせたりしたらタダでは済みませんからそのおつもりで。まったく、お姉様があなたを選んだからわたくしが寛大にも目をつぶっていることを肝に銘じて欲しいですの」 黒子は蛇のように上条を睨むが、それ以上のことはしてこなかった。「は、は……はいぃ」 一方、蛙の上条は頬を引きつらせながらカクカクと頷く。「それではお姉様ごきげんよう。週末に寮でお会いしましょう」 黒子はスカートの裾をつまんで軽く一礼すると、瞬く間に姿を消した。「なぁ……白井って俺達のこと知ってんの?」 美琴は上条を見上げるとはぁ、とため息を吐いた。「何言ってんのよ。クリスマスの夜に無断外泊したんだから、同室のあの子が真っ先に気づくに決まってんじゃない」 上条は誰がどこに無断外泊したのか問いただす気にはなれなかった。(Mar.25_PM00 30)「あ」 美琴が突然足を止めた。「ん? 何だ」 美琴はショーウィンドウの一点をじっと見つめている。視線の先には、ゲコ太のプリントが施された眼鏡ケースがあった。「……見ていくか?」 どうしようかと逡巡している美琴が気の毒に思えて、上条は声をかける。「……良いの?」「特にどこへ行くって決めてないしさ。良いも悪いもないだろ」「……ありがと!」 花が咲いたように、美琴が満面の笑みを浮かべる。「い、いやこれくらいで礼なんか言うなよ。ほら行こうぜ」 なんだか照れくさい。 上条は頭をポリポリとかくと美琴を伴って店内に入った。(Mar.25_PM01 08)(気まずい) 上条は美琴と目が合う。 美琴がそれを見てニコッと笑う。 上条はそれに引きつった笑いを返す。 こんな事を先ほど入った眼鏡店からずっと繰り返している。(すっげー気まずい)「当麻、あーんして」 対面に座る美琴がフライドポテトをつまんで上条に差し出す。「……えええええ? おま、それはちょっとここでは」 上条はわたわたと掌を振る。 昼食に選んだのはオープンカフェスタイルのハンバーガーショップ。上条には目の前を通る全ての人々が自分たちを注目しているように思えた。「食べないの? いつもは当麻がやれって言うくせに」「ちょっと待てやこのビリビリ中学生! 俺が何月何日何時何分そんなことを言ったってんだよええっ!?」 ガタン! と上条が席を立つ。美琴は動ぜず「ビリビリ中学生、か。それも懐かしいわね」 つまんだポテトをタクトのように軽く振ると、薄く笑って上条に座るよう促す。「あれ? お前怒んねーの?」「何が? ああ、ビリビリ中学生の事? ……アンタの言うとおり、前は確かにアンタに雷撃の槍をバンバンぶつけてたからアンタにそう言われても仕方ないもん。あの頃は私、素直じゃなかったからなぁ」 美琴は肘をついて遠い目をする。 視線を戻して「……何? 電撃ぶつけて欲しいの?」「いえ滅相もございませんそのようなことは決して」「? 変な当麻。ふふっ」 美琴は上条の前にポテトをつまんで差し出す。 上条は苦渋の決断と共に、ポテトにかじりついた。(Mar.25_PM03 47) 上条当麻は右手に御坂美琴、左手に買い物カゴをぶら下げてスーパーの中を歩いていた。「お夕飯何がいい?」「あ、ああ……お前が作ってくれるなら何だって良いぞ」 会話だけ聞くならバカップルのできあがりである。 上条は豆腐のショーケースに視線を向けながら思考を巡らせる。(今日一日街を回ってみたが特に異変も起きてないみたいだし、いつもなら真っ先に現れそうなステイルも天草式の姿も見かけない。科学的に大規模な何かかと思ったけれど風斬が現れた様子もない。つまり今日のことは魔術でも科学でもなさそうだがインデックスの姿が見あたらないってのが気になる。そもそもインデックスの私物類が一切合切部屋から消えてたのはどういうわけだ?) そして上条は美琴に視線を向けた。 考えてもわからないなら知ってそうな人に聞くしかない。「なぁ御坂、じゃなかった美琴。お前、インデックスがどこに行ってるか知らないか?」「インデックス? ……ああ、あのちっこいシスターの事? あの子なら一月の終わりにイギリスに帰ったって当麻から聞いてるけど? どしたの? ……まさかアンタ、また記憶喪失?」 美琴の表情がどんどん暗くなる。上条はその反応に焦って「ああいや、そう言えばそうだったな。悪りぃ悪りぃ、変なこと聞いて」「当麻。今日一日様子が変だけど、何か私に隠し事してない?」「しっ、してねぇっ! してねーよ何も俺は」「ほんとーに?」「ほんとーです。上条さんは何も隠し事なんかしてません!」「……まったく。だったら彼女の前で他の女の子の話なんかしないでよね。そう言うところは全然治ってないんだから」 美琴がほっぺたを膨らませてちょっと拗ねたような顔を作る。この多彩な表情を見る限り、御坂妹が美琴に化けた盛大なドッキリ、と言うこともなさそうだ。(するってーと何だ? やっぱりコイツは俺の彼女で、アレがそれな事もとっくに済ませちゃってるのか?) 上条は思い返す。 土御門との会話。 美琴の言葉。 そして状況証拠。 ――考えたくない。 上条はブンブンブンブン!! と頭を振る。 しかしこれが現実なら、上条が記憶を無くしているだけでこの状態が日常(あたりまえ)ならば記憶を無くしていることは隠さなければならない。一度美琴にバレただけであんな事になるのだ。二度目は避けたい。「ねーえ?」「……あん?」「さっきから話しかけてるのにスルーしないでよね。ホント、今朝といい今といい昔に戻ったみたい」 美琴はぷぅとほっぺたを膨らませる。「昔? なんだそりゃ」「アンタと私がつきあう前のことよ。確かに、たった三ヶ月前だけどね。私にはなんだかすごく昔のことのように思えるの」「……そっか。そりゃ悪かったな」「ううん、いいの。今はこうして当麻の隣にいられるし」 美琴が上条の腕を少し強めに抱きしめた。 隣にいる美琴は一日中こんな調子で、携帯を取り出そうものならどこにかけるのか問い詰められて誰にも連絡が取れない。 事態がつかめない。味方は己一人のみ。「それで、お夕飯のリクエストはないの?」 上条はある作戦を決行した。「………………お、お前とか」(これでどうだ! この親父ギャグなら美琴、じゃない御坂は引く! そして電撃を飛ばしてくる! 魔術じゃないならこれで壮大なドッキリなのかそれとも何か仕掛けがあるのかはっきりするぜ!)「…………そ、それはその……お夕飯が終わってから、ね?」 美琴はうつむいて頬を染め、何やらもじもじしている。(だはーっ!? 何このマジ反応? もうダメだ誰か助けてくれ……) 上条はこの日、生まれて初めて見えない誰かに助けを冀う。 しかしあいにくと、その願いに応える救いの手はどこからも差し伸べられることはなかった。(Mar.25_PM09 32) 上条はベッドに腰掛けてTVを見ていた。チャンネルを切り替えるが、面白い番組が見つからない。そもそも隣にいる存在が気になって番組の内容に集中できない。 美琴はシャワーを浴びた後、上条にもたれかかるようにしてベッドに腰掛けている。今朝と違って、今は大きめの青いパジャマを身につけていた。それが誰のパジャマかだなんて聞いてはいけない。「あー、平日だってのに面白い番組やってねーのな」「…………」「お前さ、何か見たい番組ないの? 寮じゃあまりTV見れねぇんだろ?」「…………特にない、かな」「そ、そうか。お、日本海沿岸で津波警報発令だってさ。大事にならなきゃ良いんだけどな」「…………うん、そうだね」「…………」「…………」 太陽が西に沈んで星が夜空を満たしても、使徒十字のように何かの術式が発動することはなかった。これで今日一日の異変が魔術的な何かではないことは確定した。 街の片隅でスキルアウトが騒いでいたが、警備員にすぐ鎮圧された。いつぞやのように黒ずくめの男達が襲ってくることも最大で四五二〇kgの何かが降ってくることもどこかのレベル5と死闘を繰り広げることもなかった。今日一日の異変は科学的な何かではないと見て良いだろう。 上条の隣にいるのは元ビリビリで今は『彼女』の超電磁砲、御坂美琴だ。美琴が何も言わない以上、やはり何らかの理由で上条の記憶が三ヶ月分欠落している、というのが妥当な線だ。(だからってどうすりゃいいんだよ) 上条は美琴を見る。 美琴はどこかぼんやりとしたまま、上条にもたれかかって動かない。触れれば淡雪のように消えてしまいそうな、そんな儚げな表情を浮かべている。 ベッドは部屋に一つしかなく、枕が二つ並べられている以上この先何が起こるのかは上条にだって予想がつく。(記憶がないですゴメンなさいって素直に白状するか?) 上条は右拳を握りしめる。記憶喪失は上条の幻想殺しでもぶち壊せない。握った拳を何度も開いては閉じて、意を決すると美琴の肩に手を回す。「!」 美琴の肩がビクッ! と震えた。「な、何か当麻、夕べと今とで別人みたいね」(気づかれた!?) 上条は動揺を隠し、美琴に尋ねる。「い、いつもの俺って、どんなだよ」「んー。ちょっと強引で止まってっていっても止まってくれない、かな。今の当麻は……なんだか初めての時みたい」「そ、そっか」 上条は美琴の肩に回した手に力を込める。(これで記憶がない、何て言ったらコイツどうなるんだろう) 上条は第二二学区で美琴に叩きつけられた言葉を思い出す。 あの時のことはおぼろげにしか思い出せないけれど、もうあの時のように美琴に心配かけるわけにはいかない。巻き込めない。 この腕の中の存在を守りたい。(ああなんだ、そっか) 上条はこのとき気づく。(俺が笑わねーと、コイツも笑わねーじゃねぇか) 守ることと傷つけることが同義なら、せめて美琴が望むようにしようと上条は思う。 ――笑えないのは、自分一人だけで良い。「美琴。電気消すぞ」「…………うん」 上条は立ち上がって部屋の灯りを消し、もう一度美琴の隣に腰を下ろす。 上条は美琴の細い体に腕を回し、一度抱きしめるとそのままベッドに押し倒した。 暗がりの中、美琴の姿を良く確認しようと目を開くとそこにはいつもの天井が広がっていた。(??.??_AM08 01)「……あれ?」 例えようのない疲労感と共に、上条は目を覚ました。変な格好で寝ていたせいか、体のあちこちが痛い。 上条はとりあえず起き上がった。ここはユニットバスの中で、上条一人しかいない。鼻をひくつかせると、かすかに油っぽい鶏の匂いがした。「……今の夢か?」「…………………………ォ」 部屋の奥でかすかに女の子の声が聞こえる。 上条はユニットバスを飛び出し、部屋のドアを開けた。 そこには、ベッドの上で上条のYシャツをパジャマ代わりに着たインデックスが空腹のあまり朽ち果てようとしていた。「おなかへった……とうま……もうだめかも……」「い……インデックス? インデックス! しっかりしろ! ちょっと待ってろ!」 上条は台所に駆け込むと炊飯器のコードを抜いて小脇に抱え、そばに置いてあったふりかけの瓶をつかんでダッシュで戻るとインデックスに恭しく差し出した。「インデックス! 気を強く持てインデックス! ほら、ここに炊いておいたご飯があるからふりかけかけて食え! 今コンビニ行っておかずとかお菓子とか買ってくるからそれまでこれで耐えてくれ!」 お腹を空かせたときのインデックスは怖い。その恐怖を知っているからこそ、上条はインデックスの機嫌が悪くならないうちにここを離脱しようと計算する。「う、うん。とうま、ありがとう……あれ? どうしたのとうま? なんだか顔が赤いよ? 熱でもあるの?」「! な、なぁに大したことないってこれくらい。じゃちょっくら行ってくるから、待ってろよ」 上条は着替えもそこそこに、財布をつかむと部屋を飛び出した。(Dec.25_AM08 25) 上条当麻はコンビニへの道を歩いていた。ちなみに最寄りのコンビニはめぼしい食べ物がごっそりと売り切れていて、今は少し離れたところにある別のコンビニを目指している。「……不幸だ。朝のコンビニで食い物がほぼ全滅だなんて」 上条はポケットに入れっぱなしの携帯を引き抜き、液晶画面で日時を確かめる。今日は一二月二五日、午前八時二五分。 昨夜降った雪は夜半には雨に変わったらしく、わずかに道路の隅に残った白い固まりがそのなごりを漂わせる。これでごっそり残ってたら固まった雪をうっかり踏んで滑って転んでまた不幸だなと考えていると、少し先に「あれ……アイツって」 何かを探してキョロキョロとしている御坂美琴の姿を見かけた。「おーい、美琴!」 上条は大きく手を振ると、遠くから見ても顔を真っ赤にしている美琴に向かって駆けだした。「おっす。おはよーさん。朝からこんなところで何やってんだ? 何かキョロキョロしてるけど捜し物か?」「ちょ、ちょっとアンタ! い、いいいいきなり人のことを名前で呼ばないでよ! あ、えっと、おはよう……」 常盤台中学の制服を着た美琴は、拳を震わせて何かに耐えている。もしかすると電撃を落としたいのを堪えているのかもしれない。「あれ? だってお前名前で呼べって……」 しまった、あれは夢の中の話だったかと上条は頭の中で冷や汗をかく。「い、いいいいいや別に良いのよアンタが名前で呼んでくれるならその方が私は」「そっか? んで、お前何か捜し物でもしてたんじゃないのか? 困ってるなら手伝うけど」「!」 美琴の肩がビクッ! と跳ねた。「違ったか?」「あ、うん、えっと、捜し物は見つかったのよ、うん」 美琴は所在なげに視線をさまよわせる。「あの、えっとね? ちょっと聞きたいんだけど……」「何だ?」「アンタその……今日空いてる? 夕方くらいとか」 上条が見かけたときからの真っ赤な顔のままで、美琴が問いかける。「今日? ……うーんそうだな。晩飯の支度をした後だったら空けられるけど。何か用か?」 上条は頭の中で今日一日の予定を確かめる。 部屋を空けることでインデックスは怒るかもしれないけど、その分ご飯をたくさん用意しておけば少しくらいは許してくれるだろう。ちょっとくらいはこのビリビリ中学生につきあってやっても良いかなと上条は考える。何しろ今朝見た夢のおかげで少しだけ気分が良い。あれは恋人のいない上条に神様がくれた、一夜のハプニングな夢だったのだろう。……相手が今目の前にいる美琴というのがやや難ありだが。「う、うん。渡したい物っていうか、あげたい物があるの」「俺に?」「ほ、ほらアンタクリスマスプレゼントとか縁遠そうだしさ。昨日渡せなかったから……」「そっか? わざわざ悪いな。それってあれか? クリスマスだけに食い物か? だったらすげぇ嬉しい」「たたた食べっ!? ……そそそそうね、考えようによっては食べられるものかも」 美琴がぷるぷると肩を震わせる。「んー、つまりそれって準備するのに時間がかかるから夕方って事か?」「そ、そそそそうなの、そういうこと。それでえっと、アンタん家知らないから外に出てきてもらうことになるけど……いい?」「そうだな。うちまで持ってきてもらうのも大変だろうし、いいぞそれで」 うちに来たら来たでインデックスと衝突しそうだし、その方が安全でいいと上条は思う。おまけに食べ物をくれるっていうなら一人分の食費が浮く。赤字財政で火の車の上条家家主として、純粋にこれはありがたい。「じゃ、じゃあそういうことだから。後で電話とメールするから、ちゃんと確認してよね? そ、それじゃ私はこれで!」 美琴は踵を返すと、一目散に走り去った。「お、おう。またなー」 慌ただしい奴だなと、上条は小さくなる背中を見送った。そこで携帯の画面をチェックして……「げぇっ!? もう八時四〇分? やばい、インデックスが怒ってる! 急いでなんか買って帰らないと!!」 美琴とは別の方角へ駆け出す。でも食い物かー、時間がかかるって言ってたしクリスマスだけにやっぱチキンかな昨日チキン食ったよなでもチキンでも良いよなインデックスの邪魔が入らずにお腹一杯食べられるならもう何だって良いです神様仏様御坂様ありがとう! と上条は心の中で手を合わせる。何だかんだ言って、世界は愛で満ちているじゃないか。 ところで、一二月二四日をクリスマスと勘違いする方も多いが、二四日はあくまでイブ、つまり生誕前夜で二五日が生誕日『当日』だ。そして二四日に豪華な食事を食べ、二五日は質素に暮らす。インデックスに教わった豆知識を頭の中で反芻しながら、上条はあることを思い出す。『何言ってんのよ。クリスマスの夜に無断外泊したんだから、同室のあの子が真っ先に気づくに決まってんじゃない』「…………あれ?」 ――上条当麻の業火に満ちた不幸は、まだ始まっていない。
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ハ/ノノ ∠ノハ=レ'))ゝ ノ〃リ´∀`) 阿良々木さんマジイケメン。./∠⌒) ワ )`ゝ ..( /メ.)⌒/ ̄ ̄ ̄ ̄/ 蘇芳マジ主人公ヒロイン。_【_□つ/ 田舎者 /___ \/____/ とりあえず小さい子が好きです。ロリコンだし仕方ない。 あ、だけど大きい胸も好きです。ロリ巨乳っていいよね。 大きいお姉さんも好きです。 このスレだとはやてさんが大好きです。 蘇芳可愛いよ蘇芳。インデックスさん可愛いよインデックスさん。 作品傾向 とりあえず上条さん 蘇芳タッグが安価で指定された場所にのんびり遊びにいくのが基本。 一般人なので他の人との因縁などはほとんどなく【一部あり。】、悪の組織等に絡まれるのもなし。 ごめん、うそだった!! クロス先で酷い事ができません。 だから自分のキャラが負けることも多々。 かもしれない。 作品一覧 とある男の決闘記録 •第一話 「男は悪党を見逃せないようです。」(164スレ) (上条当麻VSモヒカン / 【凡骨融合】VS【ヴォルカニック】) •第2話 「少女はギャンブル男と戦うそうです。」(167スレ) (カイジVS蘇芳・パヴリチェンコ / 【機械軸ギャンブル】 VS 【フレムベルバスター】 ) •第3話 「男は竜使いの青年と戦うようです。」(172-173スレ) (上条当麻VSやらない夫(流星) / 【凡骨融合+HERO】 VS 【真紅眼ドラゴン軸】 ) •第4話 「少女と少年はデュエル喫茶に行くそうです。」(176-177スレ) (蘇芳・パヴリチェンコVS花咲つぼみ / 【フレムベル流星バスター】 VS 【植物族】 ) •第5話 「少年と少女は公園仲間と会うそうです。」(193スレ) (上条当麻&蘇芳・パヴリチェンコVS阿良々木暦&八九寺真宵 / 【凡融HERO+フレバス】 VS 【Dダーク+シンクロアンデ世界】 )
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朝の集いの内容は簡単な挨拶と祖注意と体操くらいだ 災誤(あのゴリラ)「はい。1,2,3,4」 皆「5,6,7,8」 土御門「上やん、昨日はよくも閉じ込めてくれたなぁ~」 上条「先に閉じ込めたのはおまえらだろうが!」 青ピ「あの後男子も勝手に帰っちまって、隠しておいたスコップで脱出するのに20分もかかったんやで!!」 上条「俺は軽く3時間も入れられていたんだが・・・」 一方「昨日の夜、そンなくだらねえことしてたのか」 ゴリラ・ゴリラ(ゴリラの学名)「うるさいぞ、そこーー!!!」 そんなこんなで朝の集いも終わる そして朝食後。 ぶらぶらと部屋に帰ろうとしていた上条当麻は途中で御坂美琴と出会った 偶然ではない。 実は美琴が白井黒子をまいて上条を待ち伏せていたのである。 話をするために。 御坂「ところで、朝食のあと『3グループ合同レク』ってのがあんだけど知ってる?」 上条「ああ、確か赤白に分かれるんだろ。おまえはどっち?」 御坂「白。どうせアンタは赤なんでしょ。今回の罰ゲームはきちんとしてもら・・」 上条「いや、今回は正真正銘『白』だから。」 御坂「え、マジ?」 上条「マジ。」 しばしの沈黙。 今回は 『全員がレベル3以上の超名門中学校』 『平均以下の普通の高校』 『(上条など一部の人間以外にとっては)得体の知れない変な宗教集団』 が参加するレクリエーションである。 前日の内にくじ引きで紅白に分けていた。 御坂「ホントにホントなんでしょうね?」 上条「上条さんの言葉に二言はありませんのことよって痛たたたた。」 美琴は上条の耳を引っ張る。 御坂「そういって大覇星祭の時に乙女の純情を弄んだのはどこの誰でしょうか!?」 上条「ホント痛い!! ・・ん?乙女の『純情』??」 御坂「あっ!!いや!なな何でもないわよ 何でも。」 そういう美琴の顔は引っ張られた上条の耳よりも真っ赤だった。 上条「???おまえ、なんか顔赤いぞ。風邪でも引いたか?」 御坂「そ、そんなこと無いわよ!って・・・・」 当麻のおでこが美琴のおでこに触れる。 カァーっと沸点寸前にまで達して絶賛頭真っ白状態の美琴さん。 上条「んー、熱はないな。昨日夜更かししてたのが原因じゃねえの。」 御坂「・・・・・・かもね。」 上条「???」 やけに美琴の様子がおかしい。 いくら鈍感な上条でもわかるほどに。しかし原因がわからない。 ????状態になって考え込む上条さんにようやく戻ってきた御坂さんが 御坂「と、言うわけだから。」 上条「はい?」(どー言うわけでしょか?) 御坂「いくわよ。」 と手を捕まえ(つなぎ)つつ言う。 上条「どこに?」 御坂「海岸に、レクはそこであるらしいから。」 上条「!?もしもし御坂サン、レクは1時間半後ですよ!」 御坂「いいから、来て、じゃなかった来なさい!!」 上条「もう一回寝ようと思ってたのにー あーもう不幸だぁー」 ずるずると引っ張られていく上条当麻。 しっかり手を美琴さんとつないでいた。 気づいている美琴さんはじつはちょっぴり(けっこう)喜んでいたりもする 世間話なんかしながら行って海岸に着く。 御坂「早く来過ぎちゃったかなー。」 上条「どう考えてもそうだろ!ん?いや、誰かいるな。」 御坂「!?(何でいんのよ。ちょっとばかしこいつと話そうと思ってたのに!! ・・いや、二人きりで話さないと行けないような話じゃないんだけどさ・・。)」 海岸には(一応)学級委員の青髪ピアスがいた。 たぶんレクの準備だろうなーと思っていた上条だが、どうも様子がおかしい。 青髪ピアスが彼の正面にいる人に脅されているようにも見える。 恐喝ならば大変だ! と身を乗り出した上条だが。相手が誰かわかると青髪ピアスの不幸を心の底から喜んだ。「ざまあ見ろ 昨日のつけだ」 と。 「だーかーらー、どうして雪があんな風になっているのかなー?」 この声の主は・・・・・別名「雪女」 白雪月夜 白雪「学級委員の○○君のお願いだから 結構量降らせたのにさー、どーして『小屋に入れる』って言ってた雪が海岸に所々あって溶けてるのかなー?きちんと説明してー。」 青ピ「いややなー 白雪はん、これは不可抗力ゆーやつやて。たぶん、そやなー もんのすごい風が吹いてこうなってしもたんやろー。」 白雪「・・嘘付いたらいかんよー。井ノ原のお姉さんが弟さんに白状させちゃったから。」 青ピ「あの野郎・・・いやなー白雪はん、きちんとレクに使うつもりだったんよあの雪は。 ただ途中でイレギュラーなイベント(上条狩り)が始まってしもてん。」 白雪「・・・宗派はどこ?」 青ピ「へ?」 白雪「だーかーらー、私だって氷漬けしたまま放置したりはしないよー。」 青ピ「だ、だからどーゆー?」 白雪「戒名決めるのに必要だから。」 青ピ「そ、それだけは勘弁してえな。凍死はしたないよ。」 白雪「残念。あとで誰かに聞いとこ。それじゃー」 青ピ「やめてぇぇぇぇ」 目をつぶる青髪ピアス。しかしいつになっても彼が凍結処分される様子はない。 青ピ「??」おそるおそる目を開ける青髪ピアス。 そこには青髪ピアスの後方を見て凍り付く白雪月夜の姿が。 青髪ピアスも振り返る。 そこには・・・・ 【行間もどき】 時間は約30秒前にさかのぼる。 御坂「ねえねえ。あの二人なにしてんの?」 上条「決闘の申し込み?」それぐらい二人(正確には顔が見えている白雪)は真剣だ。 御坂「んな訳無いでしょーが。ちょっと見せて見せて。」 美琴自身(上条ほどではないが)こういう事によく首をつっこむ(巻き込まれる)。 上条「そんなに身を乗り出すな。俺の上に被さってるぞ。・・ってうわっ!!」 御坂「うわっ!!」 時間が止まった。 そうとしか言えない状況だった。(ちなみにこのときの会話は白雪達には聞こえていない。) 現状報告・・・・ 上条さんの上に御坂さんがのっかっちゃってます!! しかもべったりと。 さらにどうしたことか上条さんは体を回転させて上を向き、美琴さんは下を向き。 つまり、唇と唇があと数センチでっ!! という状況。 当然、上条さんの上には美琴さんの「あれ」がしっかりと押しつけられているわけでして。 上条さんも美琴さんもその状況で完全に固まっちゃっているわけであります。 【行間もどき 終わり】 白雪は凍り付いた。 その原因(背後)に気が付いた青髪ピアスも凍り付いた。 改めて言っておこう。 上条当麻は旗男である。 白雪にも旗が立ったことがあるのである。(上条自身は無自覚・白雪にとっては重大) しかも上条達の会話は聞こえていないのである。 この状況に置いて白雪がどういう事になるか。 簡単である。 能力の暴走。 しかし デルタフォース の一角青髪ピアスはそんなこと全く考えずに口走ってしまった。 「おおーカミやん。旗立てまくるのはやめて 一つの旗に全力集中やんなー。しかも相手は常盤台かー。 この旗男改め色男がー。ヒューヒュー」 暴走した白雪の能力がどこにぶつけられたかは言うまでもない。 青髪ピアス。「やめてー。しかも凍らせながら特大の雹あてるやなんてー・・・」 声は途中で途切れた。青髪ピアスは生きながらにして雪像になった。 あまりのショックに気を失った白雪を介抱し、青髪ピアスを溶かすために人を呼んだりで。 御坂(はぁー。結局あいつと話す暇無くレク突入かー。・・何でいつもこうなんの?) ちょっとげんなりする美琴さんであった 内容は単純。ビーチバレー。 1チーム4名【男女各2名】 最大の特徴は ☆能力の仕様は全部OK!!☆(ただの合宿のレクじゃんよ。死人は出ないじゃん。) ☆チームの決め方は自由。☆(生徒の自主性を育てるのも教師の義務なのです。) と、言うわけで 【上条さんのチーム】 御坂美琴・上条当麻・白井黒子・土御門元春 【インデックスのチーム】 インデックス・ステイル=マグヌス・他2名(上条の学校の生徒) などという感じになった。 正確に言うと白井のポジションには当初別の人間が入るはずだった、らしい。 らしい、と言うのはあまりに早く白井に変更になったため他のメンバーがメンバー表見たときにはもうこのメンバーで決定されていたのである。 因みに秋なので、全員普通にジャージである。(半袖の奴もいれば長袖の奴もいる) 御坂「黒子ー?なんで円陣組んでのバレー練習なのにそばにすり寄ってくるわけ?」 白井「気のせいですわお姉さま。(あの類人猿が何かしでもしたら!)はっ危ない!!」 そういって白井は美琴の受け取るべきボールを処理してしまう。 御坂「アンタのせいで練習にならないんだけどねぇー。(怒)」 黒子「お姉さま!そんなに黒子のことを疎んじてらっしゃるのですか!!黒子は、黒子は、こんなにもお姉さまのことを案じていると申しますのに、何とつれないドアッ」 美琴さんは円陣組んでの「パス練習」にもかかわらず見事なアタックを真横にいた黒子にたたき込んだ。おもわず近くにいた常盤台中『現役』バレー部員が言う。 「ナイスアタック!!」 土御門「なーカミやん?」 上条「なんだ土御門?」 土御門「カミやんの嫁さんとこの中学ってこんなんなのかにゃー?」 上条「はっ、はいぃぃぃぃぃ!!!???」 御坂「何言ってんのよ!このシスコンサングラス!!」(舞夏からの情報による) 白井「よよよ嫁ですってぇぇ!?おのれこの類人猿がぁぁぁぁ!!」 上条・御坂「「違うって言ってんでしょうがー!!!!!」」 ボコッ!!・バチーン!! 土御門は上条の暑いソウル(拳)に、白井は美琴の愛の鞭(電撃)に それぞれ吹っ飛ばされた。 因みにこのとき上条・御坂ともに真っ赤っかで、手加減なしにやってしまい。 チームメイトを蘇生したときにはもうすぐに試合という状況であった。 相手は 【暴食シスターと愉快な仲間達】(命名;上条当麻&土御門元春) このチームに入っている上条の学校の生徒2名(男女各1)は見るからに元気がない。 それはそうだろう。練習と言ってもステイルが炎を出すのを見せつけられたり、そのためのカードを所々にまいたりはったりさせられただけなのだから。 問題はステイルであり、その「発動」条件である。(インデックスに何か有れば!) 故にこちらの作戦会議はこんな感じである。 上条「何があってもインデックスにはボールを打つまい。」 土御門「にゃー。」 御坂・白井「「なんで(ですの)?」」 上条「インデックスははっきり言って運動できるとは思えん。」 御坂「じゃー打ちゃ良いじゃん。」 土御門「そうはいかんのだにゃー。インデックスがけがでもしたらあの真っ赤っかな神父が何するか『火を見るように』あきらかだぜい。」 上条「・・・・・まさに火だからな。」 御坂「っていうかあの格好で神父なの?たばこ吸ってたわよ。」 上条・土御門「「聖職者ってのはそういうもんなのさ(にゃー)」」 白井「・・・・世も末ですわね。」 ここに作戦は決定した。つまり ☆同じ学校の生徒だけどここは許してチョーダイ☆(by上条&土御門) 白井のテレポートでボールは白井にふれると同時に相手コートの地面へ着弾。 あっさり勝負は付くはずだった。の、だが。 インデックス「ステイル、私は勝ちたいんだよ。」 ステイル「なんでだい?」 インデックス「あれ。」 ステイル「???」 インデックスの指さす先には 『優勝チームには一人6個ずつの紅葉まんじゅうをプレゼント。』 ステイル「・・・・・」 無言でインデックスを見る。そこには 「私は紅葉まんじゅうというものを食べたことがないんだよ。当麻はけちんぼだし。」 インデックスが紅葉まんじゅうを食べるには優勝するしかない。 つまりそれを邪魔する者=ステイルの敵=イノケンティウスの的 そしてステイルは叫ぶ。 ステイル「我が名が最強である理由をここに証明する(Fortis931)!!」 上条・土御門「「なんでだー(にゃー)」」 彼らが絶叫するのも無理はない。彼らの作戦は決してステイルがその名を語らないようにすることだからだ。そして 「世界を構築する五大元素の一つー-偉大なる始まりの炎よ-その名は炎 その役は剣-顕現せよ!我が身を喰らいて力と為せーッ!!!(WTWO TEF TOIIGO IIOF IINF IIMS ICR !MMB CP!!)殺れ イノケンティウス(魔女狩りの王)!」 上条・土御門「「それは反則だーっ!!」」 御坂「・・・・・どーすればいいのよ、あれ?」 上条「逃げるが勝ち!」 御坂「なーに言ってんのよ!あと一点でマッチポイントなのよ!!!」 上条「じゃーどーすんだよ。言っとくけどあれ自体を撃ったところで効果なしだぞ。」 御坂「用は別に核があるって事でしょ。」 上条「??まあ、そうだけど(なんで説明してないのに知ってんだ!?)」 御坂「で、どこにあんのよ?(AIMバーストと似たようなもんでしょ!)」 上条「たぶんそこいら辺に張ってあるカードが全部・・・。」 御坂「面倒ねー。全部吹っ飛ばすまであんたら三人でどうにかしなさい。」 上条・土御門・白井「「「なんですとー!!??」」」 御坂「文句あんの?」 上条・土御門・白井「「「ございません(の)。」」」 御坂「じゃ、決定ね。とりゃー!!」 派手に電撃をぶっ放す美琴。少しづつではあるがカードが減っていく。 しかし間に合いそうもない。 が、実はイノケンティウスはあまり戦力とはならなかった。 なぜならあまりの高熱にほとんどのメンバーが逃げてしまい、結果として 上条+(上条の右手をうまく利用した)土御門VSステイル になったからだ。 さすがに二対一では分が悪い。それでも両者の実力は拮抗していた。 (白井は「嫁入り前の体にやけどでもしたらシャレになりませんの」と言ってテレポート(逃亡)) 激闘12分。 インデックスのチームの一般人二人がルーンの配置を理解せず、面倒くさがって同じ場所にまとめて放置していたため、電撃で簡単に消えた。 結果 ステイル「イ、インデックス?何をそんなに怒っているのかなー?」 インデックス「私は勝ちたい、と言ったんだよ。」 ステイル「イヤー、それはだねぇ。」 そのとき、ステイルの背中に手が置かれた。 黄泉川「ステイル君だっけー?派手にやってくれたじゃんよー。」 そう。 辺り一面すすけている。 やけどした人間はいなかったが。 月詠「インデックスちゃーん、今日はしっかりお説教受けてもらうのですよー。」 ステイル「・・・わかりました。」 背後から殺気を感じる。言うまでもなく紅葉まんじゅうを食べ損ねた暴食シスターの発するものだ。ここにいるくらいならこの年齢不詳の小人先生と、その同僚らしき「じゃんじゃん先生」のお説教を受けた方がましである。 とステイルは正確に状況を判断した。 ビーチバレーのリーグ戦はステイルの憔悴と半比例して加熱していく。 そのころ一方通行はというと、 【一方通行のチーム】 神裂火織、一方通行、打ち止め、青髪ピアス であるため、必然的に神裂さんが活躍している。 普通のサーブでは、 ドォォォン 、となんともバレーらしくない音が出て サーブ権が向こうでも 白雪「ぶ、分身ですとぉぉぉ!」 などの技を披露している。 青ピ「ていうか、ワイらいらんとちゃうか」 一方「だよな」 義娘「楽にできていいじゃ~ん、とミサカはミサカは優勝を狙ってみたり」 神裂(インデックスの無念(紅葉まんじゅう)、叶えてみせます!) この人たちは楽~に決勝まで進みました。 【上条さんチーム】 一方こちらは意外に苦戦していた。 白井にボール回す →ボールをテレポート(直接地面へ) →得点 という『パス&テレポート戦術』で楽に点が取れるはずなのだが 白井の能力には「急になにか刺激(大きい音など)を受けるとテレポートをキャンセルさせられる」 と言う重大な欠点がある。本来あまり知られてはならない欠点なのだが美琴がいつもその方法で白井を撃退しているのを知っている常盤台中学の生徒にとっては常識に等しい。 それゆえに 試合開始と同時に白井の妨害を始めるチームが続出。 結果この戦術は二回に一回は失敗させられてしまった。 とは言っても二回に一回の精度である。 なんだかんだ言って決勝戦進出を果たす。 しかし最大の功労者であるはずの白井の顔は暗い。 (お、お、お姉さま、どどどうして試合の合間にずーっとあの殿方のそばにおりますの!?おのれあのくそがきがあぁぁぁぁぁっ!!!!) しかし会話の内容は白井の考えているような物ではない。 御坂「次は決勝戦よねー。」 上条「あぁ。相手はえーっと・・・・!!!な、何ー!!」 御坂「ど、どうしたの?」 上条さんがふるえている。その手には対戦相手のメンバー表 上条「一方通行と神裂さんかよーっ!!」 御坂「あー、あんたあいつ(一歩通行)にやられるわねー。あとあの神裂と言う人のサーブはもうほとんど私のレールガンくらいのスピード有るみたいだし。」 ちなみに計測したのはアンチスキルの黄泉川である。(馬鹿な暴走する奴がいたらとっつかまえなきゃいかんじゃんよー。でもまさかここで使うとは思ってなかったじゃん。) 上条「っ!!マッハ三もあるサーブをどーすりゃ良いんだーっ!!」 御坂「んー、死ぬ気でやれば?」 上条「何その達観!?あーもう 不幸だぁー!!」 そんな感じで上条さんをいびって楽しむ御坂さんであったが、その実彼が怪我をした場合に備えてけっこうしっかり救急セットを準備している。 それに結構楽しいので(優勝なんてできればいいけど、できなくてもまーいいか!) と思っていたのである。 しかし ここで状況を一変させる事態が起こった。発生源は青髪ピアス。 青ピ「えー、みなはーん!突然やけど 景品追加でーす!!友達からもろたんやけどウチはつかえへん。てなわけでもらいもんですまへんけど景品に追加やー!!!」 そうして彼はキュキュキュッと景品が書かれた紙にマジックでなにやら追加していく。 そこには 「ゲコ太ストラップ4点プレゼント!!(全てが別バージョンです!)」 上条「なあ白井さん。」 白井「何ですの、上条さん。」 上条「後ろからものすごいオーラを感じるのは気のせいでしょうか?」 白井「・・・いえ、気のせいではありませんの。私もひしひしと感じますわ。」 土御門「にゃー。むしろ暑いくらいだぜい。」 そうして3人はおそるおそる振り返る。 そこには 「☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆っっっ!!!!!!」 もう言語化不可能な言葉&オーラを発している 御坂様のお姿が。 土御門「にゃー。後光がさしているぜい。」 上条「・・本来ならつっこむべきコメントなんだが、100%おまえが正しい。」 白井「・・・お姉さまったら、また子供っぽい物をってぐげごぉぉっ」 美琴さんの問答無用の電撃が白井黒子をぶちのめす。 御坂「ねえみんな。優勝したくはなーい?」(人を殺せそうな)満面の笑みで言う美琴 上条・土御門・白井「「「したいです!!」」」 ここで否を唱えるとどうなるか目に見えているので3人は言う。 御坂「それと4つだと1人1つずつになっちゃうんだけどー」 上条・土御門・白井「「「私めの取り分は御坂様に差し上げます!!」」」 御坂「本当!?ありがとー。それじゃ優勝するわよー!!!!!」 上条・土御門・白井「「「・・・・・・・・はぁ」」」 ここに「友に捧ぐ紅葉まんじゅう」に執念を燃やす極東の聖人と「ゲコ太ストラップ」に執念を燃やす学園都市第三位のレールガンが『マジに本気で』激突する。 はっきりいって他の6名の存在など彼女たちの脳裏からは消え去っているのであった。 黄泉川「では、これからビーチバレー決勝戦をはじめます。まずはサーブ権を決めてください」 神裂「勝ってきます」 ここでは毎回毎回動体視力で勝利してきた神裂さんが出てきました。そして 土御門「じゃんけんは俺がやるにゃー」、と普通の土御門が出てきた。 神裂「それでは勝たせてもらいます。さいしょはグー、じゃんけん」神裂さんはじゃんけんではなく試合に勝てると確信しているが、 土御門「堕天使エロメイド」 神裂「ぶっ!?」 土御門:パー 神裂:グー 土御門「勝ったにゃー!」 神裂「土御門ォォォォ!!!」 上条「よし!サーブ権はとりあえず獲得したぞ!」 黒子「サーブはもちろん私が!」 御坂「いけ、黒子!」 絶対的な神裂に勝つために驚異的なチームワーク(御坂の脅迫)を見せている上条チーム 青ピ「絶対ワイら忘れられとるよなぁー」 一方「だよなァ」 打ち止め「優勝まであと一歩なんだよ、とミサカはミサカは完全なる他力本願を認めてみたり」 他の3人は蚊帳の外の一方通行チーム 決勝戦の幕が切って落とされた。 サーブ権:上条さんチーム サーブ者:白井黒子 当然のごとく楽々と点が入っていく。 神裂「まったく、これではどうしようもありません。皆さん、頑張りましょう!」 一人だけものすごくテンションの高い神裂さん。 しかし、 一方通行「なぁ、テメェ 何やけになってんだぁ?負けようが知ったこっちゃねぇ」 青髪ピアス「ウチは楽しかったら何でもええんよー」 打ち止め「何をしたらいいのかわからないってミサカはミサカは開き直ってみたり。」 全くやる気のないチームメイト。 さすがに心がおれかけた神裂だったがその脅威の視力8.0の眼が向こうで悲しそうな目をして「紅葉まんじゅう」を見ているインデックスをとらえた。 改めて言おう 神裂火織の魔法名は「救われぬ者に救いの手を(Salvere000)」 つまり 紅葉まんじゅうを食べたいインデックスに救いの手=紅葉まんじゅう を差し伸べねばならないのである。 ここでついに神裂は「キレた」 「―――うるっせぇんだよ、ド素人が。」 一方通行「あぁン?何言ってんだこのおばさってグルゴギュっっ!!」 わずか15分しか使えない能力のため「反射」を切っていた一方通行は神裂の七天七刀でねじ伏せられる。 「知った口を利いてんじゃねえぞ!それに18歳だ!!テメエさっき『知ったこっちゃねぇ』とか言いやがったか!?オィ、本気ださなきゃ・・切るぞテメエ!!!!」 一方通行「・・・チッ、わぁったよ。やりゃ良いんだろ」 神裂さんのあまりの豹変ぶりに柄にもなく肝をつぶしかけた一方通行。 やむなく能力の使用に踏み切る。 やることは単純だ。 白井がまさにサーブすると言うタイミングで地面を踏みつける。一方通行のベクトル制御はそこを中心点(グラウンドゼロ)としてあたりにすさまじい衝撃波をまき散らす。 白井のテレポートは当然キャンセル。何の能力使用もなく普通に放たれたボールは爆風もあってコートの外にぽとりと落ちる。即ち、アウト=サーブ権交代。 神裂「やればできるではありませんか。」 一方通行「チッ!(何でこんなババァの言うことききゃなンねえンだ?)」 そして今、神裂火織が恐るべき威力を秘めた一撃必殺のサーブを放つ。 その超剛速球(聖人式サーブキャノン)は土御門に向かって放たれていた。 土御門「にゃにゃー!!!」ドゴガァァァァン! 土御門リタイア 上条「おい!ボールが上がったぞ!」 御坂「まかせて、はい」御坂はトスをした。 黒子「お姉さまぁ!」黒子は変な声を上げつつもトスをした! 上条「いけぇ!」バシドォォォン!!! 上条がスマッシュしたボールは向こうのネットを越えた瞬間に超速打球(聖人式スマッシュバズーカ)が返された。 黄泉川「はい1-9じゃん」 今のところ大幅リードだがこちらは3人しかいなく、サーブもスマッシュも効かなくなってしまった。 現在13-13。 一方通行のベクトル操作も無限ではない。電池切れがある。 ゆえに一時は逆転を許した上条さんチームが追い上げ、この点数である。 その時 黄泉川「ちょっと、ストップじゃん!!」 神裂・御坂「「??良いとこなのに(なのですが)」」 黄泉川「。二人とも周りを見るじゃん。」 神裂・御坂「「・・・・・・あ。」」 辺り一面それこそ絨毯爆撃を受けたようで二人の立っているところをのぞいて試合場周辺はいくらか地面がえぐれてしまっている。そして彼女たちのチームメイトは・・・ 上条・一方通行「「やってらんねェ」」 かろうじて立っている状態。 残存兵力各チーム2名。(!!) 【犠牲者一覧およびその理由】 ①土御門元春 全身打撲(神裂の狙撃サーブ) ②白井黒子 手首捻挫(神裂のボールを美琴の無理な要求(脅迫)通りに触れてテレポートさせようとしたから) (↑上条チーム↓神裂さんチーム)・・・・・・・・・・・・・・・・・ ③打ち止め 熱中症(軽度) ④青髪ピアス 熱中症?+鼻血(神裂さんの格好・その他諸々) 現在、両チームとも2名づつで戦闘している。 黄泉川「このまま続行すると死人が出かねないじゃんよ。引き分けにするじゃんよ。」 初春「ジャッジメントとしても試合続行は許可できません。危険すぎます!」 神裂・御坂「「じゃあ(では)ゲコ太は?(紅葉まんじゅうは?)」 黄泉川「お互いの健闘をたたえ合って分けあうじゃんよ。」 白井「御坂さんがゲコ太を、神裂さんが紅葉まんじゅうを受け取ると言うことでいかがでしょう?」 神裂「私はあの子(インデックス)に紅葉まんじゅうをあげられればそれで良いのです。」 御坂「かまわないわよ別に(ゲコ太がゲットできればそれで良し☆)」 黄泉川「それじゃあ決まりじゃんよ。両チーム、優勝!」 神裂・御坂「「やったー!!」」 ねらっていた物が手に入り喜ぶ二人。一方・・ 上条「おい、アクセラレータ。」 一方通行「何だ、最弱?」 上条「俺たちよく頑張ったよな。」 一方通行「あァ、おめェの言うことに賛成すンのはしゃくだが・・ちげェねェ」 こうして戦い終えたかつての敵同士は二人の超人に振り回されたお互いの健闘をたたえあうのであった。 かくして戦いは終わった。 インデックスはめでたく紅葉まんじゅうをもらい。【一方通行をのぞく他のメンバー(現在同行している救護の先生のお世話になっていてそれどころではなかった)の分をもらった(神裂さんは止めようとしたが間に合わず強奪された)のである。ちなみに一方通行はその紅葉まんじゅうを打ち止めに持っていったとか行ってないとか。】 美琴はゲコ太ストラップを前に 「☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆っっっ」 な状態(言語化不可能なので割愛)。 上条さんは疲れて昼食を軽くすませて寝てしまっている。 今は自由時間である。 真の教育者というのはこんな時間にゴロゴロする生徒を許さないのである。(!?) 災誤先生「おい、上条!!なにをのんびり寝ているんだ!若者は若者らしく外でみんなと遊んでこい!!白雪が雪を降らせてみんなで雪合戦しているぞ!」 上条「・・・・・はい。」逆らえるはずもない。逆らったが最後(災誤)である。 外では災誤先生の言うとおりみんなで雪合戦をしていた。 上条(どうして皆さん、こうも元気なんでせうか?) 実際には決勝まで残っ(てしまっ)たごく一部の人間が疲労困憊しているだけなのである。 (ついでに神裂も美琴も電池切れ寸前だったためこの二人はしっかりと今寝ている。) 白雪「ちょっと、上条君。」 上条「おー、白雪。神裂のボール食らったかと思ってたんだが大丈夫そうだな。良かった良かった。」 白雪「・・質問してもいーかなー?」 上条「? 何のことでしょう?」 白雪「ひとーつ、レクの前のあれは何?常盤台中の人みたいだったけど?」 上条「っ!! いやそのあれはですね、不可抗力というか事故というやつでして何というか上条さんにはどうすることもできないイレギュラーな事態だったわけでございますよ。」 姫神「その話。私も気になる。常盤台ってあの名門校でしょ。」 青髪ピアス(いち早く復活!)「カミやん。俺も見たけどあれは一日二日の中じゃねーやろ。正直に言いや。さもねーと。」 白井「話から察するにお姉さまのことのようですが。」 青ピ「んーと。・・・せやせや。あんたんとこのチームやったなあ。誰か知ってはるん?」 白井「っ(間違いなくお姉さまですわ!)!!おのれこの類人猿が!!今度は一体全体おねえさまに何をっ!?」 上条「し、白井サン?何を殺気だっておられるのでしょう?あれは事故ですよ!じ・・」 青ピ「白雪はん、みなに言うたってや。あのしショッキングなシーンを。」 30秒後。 「おのれ子の類人猿がぁぁぁっっっっ!!!殺す!!!」 「にゃー。そんなことがあったとはにゃー。この(満身創痍の)身にむち打ってでも(旗男を)やらねばならんぜい。行くぜ青ピ」 「ほなみなはーん!・・・・旗男に死を!!!行きますでー!!」 全員(男女とも)「「「「「おおっ!!!!!!」」」」」 雪合戦は中断された。 【上条狩り】が切って落とされたのである。 「なんでこうなんのー!?ああもう不幸だぁー!!!!!!!!」 「逃がすな!追えー!!!!」 土御門「ステイル!!」 「イノケンティウス!!殺れ!!!!!!!!!」 「何でそーなんのー!!??」 「インデックスを悲しませるようなことは、断じて許さない!!!」 「ぎゃー!!!!」 上条狩り。 もはや上条の高校では恒例の『半分飽きられた』イベントであるが、ここは学校ではない。と言うわけで最近は乗ってこなくなった男子も(楽しいから)参加し、相手が常盤台のお嬢様と知っていつもは上条養護に回る女子も(裏切られた!やっぱり高レベルの方がいいのかあのレベル0がぁぁ!!)皆上条を追いかける。 先頭は青髪ピアス・土御門 そして・・ 「おのれあの類人猿がぁぁぁぁあああああ!!!!」 と叫ぶ白井黒子の3名。白井は逆上のあまりテレポートで追うと言うことを考えもせず、 (おそらく考えたとしても精神的動揺から使用できないだろう。) 【上条討伐軍】総計100名近い軍勢が結集、彼を追う。 上条さんは「3名以上だったら迷わず逃げる」と言うルール通り必死に逃亡。 こちとら日々追っかけられる不幸少年、その生存本能をなめるでないわ。 追っ手は一人二人と脱落したが、こちらも日々上条を追い、昼食のために脱出を繰り返してきた猛者である。 上条「はぁ、はぁ、はぁ。まけたか?」 土御門「にゃー。カミやん、そうは、いかんぜよ。」 上条「しつけーぞ、てめえ、あれは事故、だったって、言ってるじゃ、ないか、」 互いに息も切れ切れである。 土御門「覚悟、する、にゃー。」 上条さん絶体絶命のピンチ、 上条(どーすりゃ良いんだ、どーすりゃ。)無意識にポケットの内を探るとそこには何か金属が。これしかない! 上条さんはその金属片が何であるかを確認することもせず土御門のこめかみに投げつける。 土御門「にゃー!!!」 本来ならそこまで効くはずもないのだがそこは極東の聖人のボールをまともに食らったところ。土御門、撃沈。 上条「わりぃ、土御門。」 言うが早いか上条さんは逃亡する。 それを眺める不穏な陰に気が付かずに。・・・・
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とあるバカップルの極秘レポート 上条当麻と御坂美琴は学園都市で一番有名なカップルだ。 読み手側からしてみれば『無能力者と超能力者だから有名』や『上条当麻も御坂美琴も元々有名であったから』など有名人を理由に一番だと思うのが一般的であろう。だが、それらは大きな間違えだ。 確かに、二人は元から有名であり、無能力者と超能力者の関係から一大ニュースにすらなりうるほどのインパクトはある。しかし、上条と美琴が有名になったのはカップルになった"あと"からだ。 その実例として、被害者たちの証言をここにレポートとしてまとめようと思う。 証言者、1 Index-Librorum-Prohibitorum(インデックス)「もうねー、とうまと短髪のいちゃつき度は異常なんてものじゃないよ。嵐や災害なんて優しいものだよ。地球温暖化の原因並みに酷いんだよ! 毎晩毎晩、とうまの家に上がっては二人でいちゃいちゃするし、私をほったらかしにして出かけちゃう。それでいなくなったと思ったら、とうまと短髪はてれびでんわでニヤニヤ話したりしていい迷惑だよ。 前なんて、電話でこんなこと言ってたんだよ」 と、怒りながらインデックスは話してくれた。 それは一週間前のある夜の話だった。 上条当麻はいつものように、御坂美琴と愛を語るようにテレビ電話をしていた。「なぁ、美琴。毎晩毎晩、夜遅くまで電話してて大丈夫か?上条さんからしてみれば、授業で寝てしまってる美琴たん、萌え~と想像したらニヤニヤがとまらないわけですが、他の方に見られるとものすっごく嫌なんですけど」『安心して。私は当麻にしかそんな顔を見せないから大丈夫だよ♪それに私は、毎晩当麻と電話しないと寝つきが悪いから、問題ないわよ』 もうこの会話の時点で二人がどれだけバカップルかを理解していただけただろう。 だが、本題はここからだ。「美琴が言うなら問題ないけど、無理はするなよ。倒れられたりなんてしたら、会う時間が減っちまうからな。あ、でもなったらなったで考えがある」『…………そうなったら……当麻はどうするの?』「んー……学校をサボってでもお前の看病をしようって思ってるんだけど、美琴の寮は厳しいから忍び込むのが難しいからなーどうしたものか」『だ、だったら……待ってるから』「へ……?」『寮を抜け出して、待ってるから。それで当麻の家で治るまでずっと看病して…』「あ……うん。治るまでずっと看病してやる」『や、約束…だよ。当麻』「『////////////////////////////////////////」』 電話口の二人は顔を真っ赤に染めた。あまりにも恥ずかしい約束だが、内心では飛び上がりたいほど嬉しかった。 しかし、このあたりはまだ二人は初であったため、これ以上の電話は恥ずかしく、そこが区切りだった。「じゃ、じゃあ…お、お休み」『うん、お休み。あ、それと当麻』「ん?なんだ?」『あ、愛…して、る』 ガチャ……ツーツーツー。「……………」 美琴の言葉に上条は固まる…というよりも石になった。 しかし、これはショックだからではない。あまりの幸福な現実であったため、驚きで現実を直視できなかったのだ。それを知らないインデックスは、上条に声をかけた。「とうま。電話、終わったの?」 そこで現実に戻った上条は、インデックスの方を向いて真顔で言った。「インデックスさん。一つ、頼みがあります」「さっきの電話で何を言ってたか聞いてたから予想はつくけど、私はシスターだから聞いてあげます」「美琴が倒れたりしたら、部屋から出てけ」「出てけってなによ!出てけって!!この、ばかとうま」 その後、上条はインデックスに噛み付かれ、痛みで眠れない一夜を過ごしたという。「なんで短髪が倒れたぐらいで家を追い出されなくちゃいけないの!!!ああーーー!むしゃくしゃして来た!帰って来たらとうまに噛み付いてやる!!」 証言者、2 白井黒子「あの殿方とお姉様のお話ですって?思い出すだけで腹立たしいですが、仕方ありません。お話しして差し上げましょう。 わたくしとお姉様は毎日毎日。朝も昼も夜も夢の中でも一心同体でしたのよ。どんな時でもわたくしはお姉様を、お姉様はわたくしを愛しておりました。 思いっきり抱きしめてキスをしたり、甘い言葉を囁いたり、さらには肉体関係まで。あるときは路上でキス。あるときはお互いに「あーん」と言って食べさせあいました。またあるときは(法に引っかかる発言のため、略)、とわたくしとお姉様はハードなラブラブ生活、愛して愛して愛する日々をすごしておりました。 だというのに、あの殿方がお現れになって、御姉さまはどんどん遠ざかっていきました。黒子とラブラブの生活をしておりましたのに、なんで…なんであの殿方なのですの?! ですが、これはきっと黒子に与えられた試練!あの女ったらしの類人猿からお姉様を取り戻すことこそが、お姉様との愛を絶対にするために必要な試練ですの!だから黒子は絶対に諦めません! 必ずやお姉様を取り戻し、黒子のもの……に………」 白井の顔はどんどん真っ青になっていく。 それもそのはずだ。白井は話の話題に上がっていた二人の姿を見つけてしまったのである。 ついでなので、その二人の会話を少し覗いてみよう。「まったく。当麻の頭がもっと良くなれば私も待たされずに済むんだけどな~」「本当にすいません、御坂美琴様。上条当麻は日々勉強しておるのですが、すぐに頭が良くなるほどの力は持ち合わせておりません」 上条は美琴に土下座をして謝った。 通行人から見れば、おかしな光景だが冒頭で言ったとおり二人は学園都市で一番有名なカップル。つまり通行人からは「またお前か」と嫉妬の目を向けられていた。もちろん、上条にのみである。「でもさ~もっと頑張って欲しいな。なんてったて……その……」「???」 美琴は顔を真っ赤にして俯いた。上条は、美琴の変化に気づけず「どうしたんだ?」と言って肩に触れた。「あの!えっと……あ、アンタは、ね」「あ!……ああ」 いきなり上目遣い言われ、上条は途端に美琴を直視できなくなり真っ赤になって俯いた。 お互いが真っ赤になりながら俯く光景は通行人かしてみれば「また始まった」だが、当の二人はまったく気づいていない。今この空間は『上琴空間』と名づけられた空間(命名者は土御門元春)となっていたのだ。 そして、その『上琴空間』で二人は真っ赤になって俯いていたが、美琴は上条を上目遣いで見ながらとても小さな声で言った。「アンタ……当麻は、私の……だだだだだだ、だんなさまになるんだから……その、えっと」「……………………美琴さん。上条さんは一瞬意識が消えるほどの衝撃を受けたのでもう一度聞きたいです。何になるんですか?」「だ、だから……だんな…さまよ。何度も言わせないでよ、ばかとうま」 そういうと、美琴は顔を手で覆い隠した。それほどまでに、今の言葉は破壊力抜群であった。 一方の上条は今の言葉に喜びというよりも人生最大の幸福を感じた。(それってつまり、御坂美琴は上条さんと結婚前提ということでお付き合いしております、と言っていると判断してよろしいのですね!よろしいことよよろしいんだの三段活用! 上条当麻、ついに不幸人生から幸福人生へ!!!)「美琴、よく聞いてくれ!」 上条は美琴の手を取って、ぶんぶんと勢い良く振った。「上条さんは今、超幸せです!美琴が結婚前提でお付き合いしているときいて、もう死んでもいいと初めて思いました」「そ、そう……なんだ……嬉しい」「ですから、美琴。お願いがあるんだけど」 というと上条は美琴の両肩に手を置いた。「わたくし、上条当麻と"恋人"でのお付き合いではなく、"結婚前提"でのお付き合いをしてくれませんか?」「そ、それ……って」「ご察しの通りです。美琴は俺の妻になるんだ。当然、さっきの発言が本心であればの―――」「嘘じゃない!!嘘じゃ…ない。だから………つき合わせてください」 そして、二人は結婚式でやるような誓いのキスを――――。「嘘ですわぁーーーーーー!!!!!!わたくしの…黒子の……お姉様が……お姉様が……おねえさまがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 という声を上げて白井は気絶して病院に搬送された。 余談だが、起きるまでの間「黒子の嫁はお姉様。婿もお姉様…えへへ」という発言を何度も繰り返していたとかいなかったとか。どうやら夢の世界では、黒子が望む世界が繰り広げられていたようだ。 証言者、3 土御門舞夏「上条当麻と御坂美琴についてー?ああー、その話なら二人の友人である私が一番良く知ってるんじゃないかー。 順番に行くとして、最初は上条当麻からだなー。上条当麻からは色々と女の子の好みを質問されたぞー。 例えばだな―――」「なあ、女の子ってどういったものをあげれば喜ぶんだ?」「上条当麻、それは御坂自身に言ってあげることじゃないのかー?」「………い、言えねえから質問してるんだろうが。上条さんだって、恥ずかしいことはあります」「うぶよのー。御坂と付き合う前の上条当麻からは絶対に出ないセリフだなー」「うるせえ。俺だって好きな子が出来たら変わるっつーの」「ほうー?好きな子のねえー………上条当麻、その子の名前を教えてくれたら、細かいことを教えてやってもいいぞー?もちろん、私が知ってればの話だがなー」「ああ!わかったわかった!美琴の好みについて教えてください!!」「―――そのあと、上条当麻はアドバイス通り、御坂にプレゼントして喜ばしてたなー。あの時の御坂はなかなか面白い反応だったなー。と言っても、あのころはまだ付き合いたてだったから今はそんなことありえないが、いいネタにはなると思うぞー。 では次は御坂の方だなー。御坂はいつまでたっても御坂だったぞー。今も時々、相談を受けたりするほどだから御坂も御坂で苦労してるみたいだなー。 そうだなー、最近のネタでいいのと言えば―――」「ねえ、土御門。人のために仕える時に大事なものって何?」「おおー。ついに御坂もメイドになるのかー」「なっ!ち、違うわよ!なんで、アイツのメイドなんかに……はっ!違う違う!今のなしなし」「なるほどー。上条当麻専属のメイドになるのかー。うんうん、友人としても応援したいし興味があるなー」「だから!違うってば!!」「まあ、そのあたりはあとにして『人のために仕える時に大事なもの』だったなー。 御坂はメイドという柄ではないからなー………そうだなー、『その人のために善意を持って仕え、期待に答える。そして何事にもその人のことを思う』じゃないか?」「………それ、今の私の状態を言ってるんじゃない?」「その通り!結局は、御坂は今のままで上条当麻と付き合えばいいのではないかー?何かを変えようとしなくとも、上条当麻はきっと答えてくれるぞー」「…………そっか」「御坂がどれだけ上条当麻のことを思ってるかわかる質問だったなー。でもあの二人はもう結婚まで話が言っているようだし、あのような質問をする御坂の質問も頷けるぞー。 なんだかんだいって、上条当麻も御坂も羨ましいほど相思相愛だぞー。もし結婚したら、あの二人の家にでも仕えたら、面白いかもしれないなー」 これら身近な証言の元、上条当麻と御坂美琴は結婚前提で付き合っていることとなっている。 しかしながら、上条当麻は無能力者であり御坂美琴は超能力者であることから、前途は多難であると推測される。だが、現状ではそれらを打ち破る可能性は十分ありうる。 結論として、二人の結婚は近いものであると『学園都市、ベストカップルレポート』をまとめるものとする。 より細かなものに関しては、『学園都市、ベストカップルレポート2』を参照。 以上。「――――というレポートを見て未来のパパとママはどんな反応をするか見てみたいから見せてみたって、ミサカはミサカはパパとママの反応を楽しみにしたり」「「これを作ったやつはだれだーーーー!!!!!!」」
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タイムアタック その名の通りクリアタイムを競うモード。 隠しキャラを含む全14組との連戦になる。 登場する順番・組み合わせは固定なのである なお、途中で敗北すると記録は残らないので注意。 サバイバルと同じく難易度固定。 対戦キャラ組み合わせ アタッカー パートナー 1 ステイル=マグヌス 土御門元春 2 白井黒子 御坂妹 3 オリアナ=トムソン ステイル=マグヌス 4 神裂火織 御坂美琴 5 御坂妹 打ち止め 6 五和 オリアナ=トムソン 7 風斬氷華 インデックス 8 土御門元春 五和 9 サーシャ=クロイツェフ 神裂火織 10 麦野沈利 白井黒子 11 後方のアックア サーシャ=クロイツェフ 12 御坂美琴 麦野沈利 13 一方通行 風斬氷華 14 上条当麻 一方通行 攻略法 一度もクリアできない方へ メイン サーシャ=クロイツェフ パートナー 打ち止め 先制動作は何でもよい。相手との距離を保っておく。相手との距離が狭くなってきたら↑△で間を開ける。 そのあとは△△とRアシストを使うと完全にチキン戦法ながらクリアすることができる。 注意すべき組み合わせ 4 神裂火織 御坂美琴 5 御坂妹 打ち止め 7 風斬氷華 インデックス 10 麦野沈利 白井黒子 12 御坂美琴 麦野沈利 神裂は必ずと言っていいほどODを使ってくる。そして、回避がやたら多いため、回避狩りをする必要がある。 ミサカコンビの注意点は打ち止めのアシストである。どちらのアシストも追跡が多いため掴まれると厄介。 風斬氷華はブロックをよくすることと、こちらを追跡する技がある。あと、コンボ中にインデックスがやってくることが多い。 むぎのんは基本的に黒子のドロップキックを警戒しておけばなんとかなる。 ビリビリは技が多いことと、かなりの移動量に警戒しておく。あと、近くに行くと放電しやがるのでそれを防いでからフルボッコにしてください。
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更新履歴 @wikiのwikiモードでは #recent(数字) と入力することで、wikiのページ更新履歴を表示することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //www1.atwiki.jp/guide/pages/269.html#id_bf9eaeba たとえば、#recent(20)と入力すると以下のように表示されます。 取得中です。
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かおり 神裂火織。イギリス清教に所属しながら、天草式十字凄教の女教皇も務める。核兵器と同等の戦力である聖人であり、魔術大国イギリスでもトップクラスの力を持っている。その彼女が、イギリスから、突如消えた。所変わって学園都市。とある一室に日が差し込む。「……だから、ごめんね、うん、うん、また今度」ピッ という音とともに、そのカエルの携帯はしまわれた。「どうした?」ツンツンパパは、洗い物を終わらせ、手を拭きながら問いかける「婚后さんがね、遊ぼうって」電話をしながら、器用に人形を動かしていたのはビリビリママだモグモグベイビーはその人形遊びにきゃっきゃと夢中である今日も上条家は平和だった「でも、断った、インデックスと遊びたかったしね」ほらほらインデックス~、なんて再び赤ちゃんに構いだした美琴を見ながら、上条は一時何か考え、意を決して声をかけようとした「なぁ、美琴…………ん?……!!!!」「!!!」「あう?」上条達はそれに気付き、動いた。次の瞬間、窓ガラスが砕け散る。インデックスをかばうように抱きしめていた美琴、さらに二人を守るように抱きしめていた上条。3人ともケガはなく、ゆっくりと開かれた上条の目に、その人物が映った。「……かん、ざき?」「お久しぶりです、皆さん」 上条当麻、御坂美琴、そして神裂火織の3人はなぜかフローリングに正座していた。上条の右隣が美琴、二人の正面に神裂が座る。ちなみにインデックスは美琴の膝の上でケロヨンとピョンコを戦わせている。どこかからかししおどしの「カコーン」という音が聞こえた。「久しぶり、神裂さん」「お久しぶりです、御坂も元気そうですね」最初は聖人だ超能力者だでいがみ合っていた二人も、上条の冒険に付き合ううちに一緒にいることが多くなり、会話が上条の愚痴になり、いつのまにか仲良くなるという、なんか、上条の周囲は大体そんな関係だったのだった。「で、なにしに来たんだよ?」「……はい、まずは、その子を貸してくださいませんか?」上条と美琴は?を頭に浮かべて視線を交えた後に、神裂に顔を向け同時にうなずくとインデックスを渡す。しばらくインデックスを凝視する神裂に対し、インデックスも瞬きをした後に、キョトンと頭を傾けた。もう限界だった。「だーーーーーーーー!! かわぃぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!」急に立ちあがりインデックスを抱きしめながら叫ぶヤマトナデシコだったもの。なんて声をかければいいのかわからない御両親。神裂はさらに二人を置いていく。「なんですか? なんなんですか!!? ただでさえちっこくて愛くるしいお姿だったのに、さらにちっこくなるとか、もうどうしてくれるんですか!!!!」目を輝かせながら、インデックスをたかだかと掲げたり、頬をこすり合わせたり、抱きしめてグルグル回ったりする聖人。上条と美琴はあっけにとられたあと、はたと気がつく。この状況は、危険だ。未だになにかを叫んでいる神裂を、あたふたと制止する。「ま、待て!! 神裂!! キャラ崩壊どころじゃないぞ!!!」「そろそろ元に戻って!! 読者もひいてるから!!」後ろ向きに片足をあげ、インデックスを高い高いしながら笑いかける神裂。手を虚空に漂わせる上条と美琴、しばらくそのまま固まっていた4人は。「すみません、取り乱しました」一瞬で元の位置に戻った。しかし、過去は無かったことにはできないのだった。インデックスが神裂の隣で遊び始める。 「こほん、……で、何しに来たんだ?」しかし、上条は過去を無かったことにした。上条の半分は優しさでできているのだ。「ああ、そうでしたね」そして、彼女は行動に移した。「すみませんでした!!」大和撫子の美しい土下座である。当然2人は慌てた「な、なんだよ急に!!」「私があなたの家で暴れたせいで、あなたが住む家を失ったととステイルから聞きまして、この子が関わると、つい、自分を見失ってしまって……」「あー、そういえば、そうだった」また、借りが増えてしまった。なんていう神裂に、あるある、とかうなずく美琴さんなのだった。「まぁ、それはもういいよ、そんなことより窓ガラスを壊して突入するほど急いでた理由は何だ?」「あ、それはインデックスがかわいすぎて、我慢できなかっただけです」「全然反省してねぇじゃねえか!!!!」うがーーーーー と立ちあがる上条を、まぁまぁと腰にしがみついてなだめる美琴さんであった。そのまま美琴は問いかける。「そ、それで、神裂は何しに来たの?」「はい、もろもろの借りを返させていただきましょう!!上条当麻と、インデックスの面倒は、私が見ます!!!!!」「「へ???」」「あう?」3人はガッツポーズしながら立ちあがる聖人を同時に見た。少ししてようやく上条が動き始める。美琴もおずおずと立ちあがる。「ちょ、ちょっと待ってくれ、どういうことだ??」「と、当麻とインデックスの面倒を、神裂が見るの?」「はい、今日すぐにとはいきませんが、明日には新しい家を見つけようと思います」何か言おうとしていた二人は、次の神裂の言葉で固まった。「関係のない御坂に、これ以上迷惑はかけられませんから」その一言に、全く悪意は無い。だから二人は戸惑った。本来、この状況は、いびつなのか?「と、当麻……」「美琴……」上条は、迷っていた。先ほどの電話は、彼女の親友の1人からだったはずだ。もし、自分達がいなければ、彼女は今ごろ楽しく友人と遊んでいたはずなのだ。一方、美琴は、だんだん、怒りがこみ上げていた。なぜ?そんな時、再び電話が鳴った。湾内の文字が表示される。美琴は、もう限界だった「じゃあ、もう、わたしは、関わらなくていいのね。友達と遊んでくる」上条が制止する間もなく、そのドアは閉められた。 かおり 2 「かーちゃき?」「私ですか? かおり、と呼んでくれたらうれしいです」「うー……かおり?」「はい!! ……ふっ、私は一回でしたよ、ステイル」インデックスを抱いている神裂がドヤ顔したのを、上条は隣で眺める。ここは、いつものスーパーからの帰り道だった。だが、いつもとは違う、隣に立つ人が変わるだけで、世界が、全く違う物に見える。「あう? う? かおり、まーま?」「まんま? ご飯でしょうか? 帰ってからですよ、御坂へのお礼も兼ねて今日は豪勢にしましょう!!」その単語が引っかかる。御坂。なぜだかわからない。しかし、上条の足が、自然に、止まった。「? どうされました?」「あ、か、神裂。悪い、忘れ物したみたいだ。先に行っててくれ」「え? はい、わかりました」上条は家路と逆に進む。「……ぱーぱ?」「ぱっぱ? 早く帰りたいと? わかりました、少し早歩きになりましょうか」少しずつ、上条と神裂の距離は離れていった。 とあるおしゃれなレストランにて、美琴は、それはもう不機嫌な顔をしていた。(あー腹が立つ!なんに腹が立ってるのかわからないけど腹が立つ!なんでわたしがインデックスや当麻と離れなくちゃいけないのよ!!……まてまて、そもそもあの子はライバルだったはずでしょ?情が移ったら……ってなんのライバルよ!神裂さんは相も変わらずえろい格好だし、なに? そんなに見せつけたいわけ??そんなにおっきいのが好きかコラー―!!そうよ! 当麻が全部悪いのよ!!なによ神裂さんにでれでれしちゃってどーせわたしがいなくてせーせーしてんでしょ今頃当麻たちは、きっと楽しい時間をすごしてるんでしょーね!!当麻なんか『ようやく二人だけになれたね』とかいって『そうですね、寂しかったんですよ』なーんて神裂さんも言って『大丈夫、これからは離れないさ』とか『でも、御坂に悪いです』とか言いつつも『あんなぺったんこどうでもいいさ、俺には神裂がいる』『うれしいです、上条当麻』『神裂、いや……火織、見たこともないような表情だな、もっとオレだけにお前のいろいろな表情を見せてくれ』『と、うま……』こうして3人は中国を横断、神秘の泉で当麻のためだけの大和撫子七変化!!?」「「……み、御坂様……」」「……御坂さん、その、とんでもなく視線が集まっていまして、 もう少し、音量を下げていただけたら助かりますわ」テーブルマナーは家に忘れて来たらしい。 上条は来た道を戻る。それは、スーパーへと続く道で、最近、がらっと状況が変わった風景だった。『いーじゃん、買い物にいくらつかっても。いいもののほうが美味しいものつくれるしさー、インデックスもそう思うわよね?』『ぶー、だっ』『あれ? 四面楚歌??』例えばあそこのペットショップだ『か、かわいーーー!!』『おーい、もう時間ないぞー』『かわいーーー!!』『聞けよ』『あぶー』『……もちろん、インデックスもかわいいよ』『あい!!』『なんだそりゃ?』だいたいそこで30分くらい時間を無駄にする。しかし障害はそれだけじゃない。『うー暑い』『そんなことわかってらい、いちいちいうな』『でもさー』『うぶー』『ほらー、インデックスも顔がデフォルメされちゃってるわよ』『もとからだろうが。どうしようもないんだから我慢しなさい』『あー! あんなところに偶然にアイス屋が!!』『あーす!!』『いつも通る道だから、あそこにあるのは知ってるだろ、無駄遣いは許しません』『ケチ!!』『ちー!!』『ダメなものはダメ!!』結局3回に1回は寄ることになる。そして、最近まで気づかなかったが、オモチャ屋も道中にあった。『どれがいい? インデックス?』『こらこらあんまり甘やかすなよ』『だってかわいいんだもん』『……わからなくもないが』『わかる!!? このくまちゃんのつぶらな瞳!!!』『そっちかよ!!』(だいたい、特売はギリギリの時間になるんだよな……)上条の手にはその時のくまのぬいぐるみが握られていた。「……今日は余裕で特売に間に合ったな」暫く、そのぬいぐるみを握っていた上条。彼は一瞬目をつぶると、棚にもどそうと思ったが、その隣のぬいぐるみの山を見て上条は固まった。見覚えのある青髪の顔がぬいぐるみの山の中にある。体はぬいぐるみで埋まっているようだ。目があってしまった。ほっといてもいいのだろうが、この後に誰かが酷い目にあうのはよろしくない。しぶしぶ声をかける。「なにやってんだよ?」「……カミやん、ちょっと離れてくれへん?今、『きゃーかわいーーー!!』って言いながらボクを手に取る女の子を待ってんねん」「……それは悪かった、そんな青春の無駄遣い方法知らなかったから」できるだけ早めに距離を起きたい。そうしないと「なにやってんのよ、あんたたち」こうやってひとくくりにされてしまうのだ。「一緒にすんな!!」「せやせや、カミやんと一緒にされるとは心外にもほどがあるで!!」なにも語らず、拳を繰り出す上条と迎え撃つ青髪。それを ふん!! という声を放ち、暴力で治めたのは、声をかけた少女だった。「いてて、なにすんだよ吹寄」「あんたたちがお店に迷惑をかけそうだったから止めたんじゃない」すぐ頭に血をのぼらせるのはカルシウム不足だから飲め、と押し付けられたヘンテコサプリを丁重に押し返す。「まさか、夏休みでも吹寄から頭突きもらうとは思わんかったわ」「まったくだ、なんでこんなとこいんだ?」お前に全然似合わない場所だけど?という上条の言葉にグーで答える吹寄。きれいに顔面にはいった。「私はたまたま合流したから着いてきただけ」吹寄が肩越しに後ろを見る。つられてそちらに目を向けるとそこに、見慣れた人がいた「お、姫神」「何故。今まで気付かれない」 かおり 3 「なんて酷いお方なんですか!! そのトウマとやらは!!」「そうよね!! やっぱりそう思うわよね!!」そろそろ隣の泡浮と湾内が苦笑しているのに気がついて欲しい。もう、日差しが大分傾いてきていた。4人はレストランから場所を移して、学舎の園の喫茶店、その外の席でお茶をしていたのだった。つまり婚后と美琴の叫び声は通行人に騒音として認識されている。「まったく信じられませんわ!!」「そうそう!!」「こっちが一緒にいたいという気持ちも考えず」「まったくまったく!!」「自分勝手に好きなことを言って!!」「そーだそーだ!!」間に赤面もののセリフがあったのだが、美琴は気付かない。なんていったって嬉しいのだ最近美琴の回りの対応が雑なのだった。こうやって上条の愚痴を聞いてもらおうとしても、佐天は「そうですか~」と言いながらニヤニヤしたあと、いつの間にか自分が赤面する展開になるし、白井なんて論外だし初春は「たいへんですね~」と言いながら、パフェに感動したりパソコンで仕事したりしている。つまりは聞き流している。因みに、白井の美琴に対する愚痴でも同じ対応なのを美琴と白井は知らない。とにかく、美琴は一緒に怒ってくれる人が欲しかった。しかし、少しずつ事情が変わってきたのだった。「こんなに一緒にいたいと言っているにも関わらず……」「あ、ごめん、わたし一緒にいたいとか、言ってないんだ」言えたら苦労しないのだった「……そ、それでも御坂さんの家から御坂さんを追い出すなんて!!」「え、えーと、自分から出て来ちゃってたり」「うっ…………か、関係ない御坂さんを無理やり巻き込み育児の苦労を押し付けて……」「家事も育児もきれいに分担してるし、わ、わたし、自分から手伝いたいって言った気が……」「か、カンザキとやらを呼び寄せて御坂さんを余所にイチャイチャするなんて!!」「……えーっと、別にイチャイチャしてなかったし、そもそも神裂さんは呼ばれたんじゃなくて自分から来たような~……あれ?」と、いうことはつまり「そ、それではそのトウマとやらにはなにも過失がなくなってしまいますわ」それではおかしい、では何故自分はイライラしていたのだ?誰に対して腹をたてていたのだ?「…………あっ」そっか「わたし」すぐに、否定して欲しかったんだ「関係ないと、言われたくなかったんだ」しばらく、音が消えていた。それを打ち破ったのは、あのパンッという威勢のいい扇子の音「甘いですわ!! 御坂さん!! あなたらしくもない!!」 一方、「お、お前らが話を聞いてくれるって言ったから話したのに、ふ、不幸だ」上条はベンチの上でボロ雑巾と化していた。青髪、吹寄、姫神が、どうかしたのか? と聞いてきてくれた。だから、現状を説明した。終わった瞬間にゴッド・デコとエロサタンに殺されかけた。上条に同情するやつはいないのだった。「で。御坂さんと住んでることは置いといて。何を悩んでたのか教えてほしい」上条は、何も言わず起き上がる。口を動かしたのは、少ししてからだった。「……美琴に、無理させてたんじゃないかって思ってさ。アイツ、この夏休みほとんど遊びに出掛けてないんだ。実家にも帰ってない。もし、オレたちが美琴と関わらなければ、アイツはもっと夏休みを楽しめたんじゃねーかって思って……」夕日が上条の表情に影を作る。そんな上条に、静かに声がかけられた。「……違う。上条くんの悩みはそれじゃない」3人が驚きの表情を姫神に向ける。しかし、上条と他の2人は驚きの中身が異なる。青髪と吹寄もそれには気付いていた。しかし、それを口にできなかった。彼女のことを思って。「ど、どういうことだ? 」「……それは。上条くんじゃなくて。御坂さんが悩むような内容。上条くんが悩むなら……」そこまで言って、姫神は口を閉ざす。上条には、夕日が逆光となり、姫神の表情がよく見えない。でも、その表情は、泣いているように見えた。「……上条くんが。悩むなら。どうやって御坂さんと一緒にいられるか。とかになる」 風が吹く扇子が婚后の髪をなびかせた。「直接言葉にせずに、自分の考えをわかってもらおうなんておこがましいですわ!!いつも、まっすぐに自分の考えを行動に移していた御坂さんらしくありません!!」夕日が姫神の髪を焼く彼女は凛と言い切った。「正しいとか。迷惑とかじゃなくて。上条くんがどうしたいのかだと思う。そして。ダメもとで一回。御坂さんに頼んでみたらいい」私なら、という言葉は飲み込まれた。上条と美琴は素直ではなかった。今回は単にどちらからでもいい、一緒にいたいと言えばよかっただけの話。そして、それを望むものはもう1人いる。夕日は神裂とインデックスにも降り注ぐとある二人がおいかけっこをしていた土手を神裂は歩いていた。「ぱーぱ、まーま?」「ぱっぱまんま? 早く食事にしたいと? ……この姿でもあなたは相変わらずですね。でももう少し待ってくださいね。今日は、御坂にありがとう、またね、パーティーですよー」草がざわめく、何かを、インデックスは感じ取った。「御坂には感謝しなければいけませんね」インデックスの瞳が揺らぐ。「楽しみですね、明日からは私と上条当麻、そしてあなたの3人での暮らしが始まるんですよ!!」それを言った瞬間、神裂の視界がぶれた。頭部に衝撃を受けたのに気付き、平衡感覚を取り戻すより先だって、反射的にきれいな体勢で着地したのは、さすが神裂であるというべきだろう。神裂は戸惑う。なぜ、こうなったのかわからない。目の前には、何本もの空を舞う巨大な黒い刃。それを自在に操るは「う~~~~~~」赤面し、目に涙を浮かべ、宙に浮く赤ちゃん。いや、魔道図書館だった。「だーーー!やーーーーー!めーーー!!」全ての刃が神裂に襲いかかる。 「!!! インデックスが、泣いてる?」美琴は倒れる椅子に目もくれず立ち上がった。一瞬3人は驚いたが、静かに微笑む。「御坂さま、是非行ってあげてくださいな」「え?」「その赤ちゃんが泣いているのでしょう? ママがいてあげないと可哀想ですわ」「……湾内さん、泡浮さん……」「御坂さん、今日は、心ここにあらずというようにお見受けしました。きちんと、自分の気持ちを伝えてきてくださいな。その後、機会があれば、また遊びましょう」「婚后さん……ありがとう」美琴は笑って、近くの建物を使い、飛んでいった。走っていくことすらしなかった。一瞬あっけにとられた3人は少しして微笑む。「素敵、ですね」「そうですね、うらやましいですわ」「でも、少し悔しいです、御坂さんにそこまで思われるお友達なんて」「「………………え?」」「え? なんです?」上条はふと立ち上がると、顔を姫神から反らし別の方向に視線を向ける。多摩川の方向だ。姫神がその横顔に、静かに語りかける。「いろいろ複雑に考えないで。上条くんがどうしたいかで動いた方がいい。その方が上条くんらしい」上条は驚いた表情で姫神の顔を見た。彼は微笑むと、再び顔を多摩川の方に戻す。そして、言った「前、美琴にも、同じこと言われたなぁ」姫神の表情が固まる。上条は何かを感じ、横を向こうとした。しかし、背中から衝撃を受け、強制的に体ごと多摩川の方を向く。それをした犯人の青髪が無理やり上条と肩を組んだ。「あーあーカミやん!! 楽しそうやね!! 夏休みに嫁さんと赤ちゃん作って夫婦ごっことはさすがのボクもそこまで「う、うるせぇ!! そんなんじゃねぇよ!! 耳の近くでマシンガンのように大声出すな!!」のことは妄想でもしなかったわ。とにかくカミやんをその御坂さんと赤ちゃんが待っとるんやろ? さっさと帰ってあげてーや」後ろを見ずに全力疾走してくれへん? 後ろを見たらぶっ殺すで。なんて理不尽に対して文句を言う前に、よーいドーンという吹寄の声と共に青髪に背中をおもいっきり叩かれた。いつものセリフを口にしながら上条は走る。未だに青髪がなにか叫んでいた。上条は振り向かないでくれた涙は吹寄の肩が受け止めてくれた嗚咽は青髪の声が打ち消してくれたそして、一人の少女の恋が終わった。「ねぇ、これから3人でどこかいかない?」「お、ええね。いこうや」「コイツが奢ってくれるって」「あれ? 姫神はともかく吹寄にも奢ることになってへん?」「細かいことは気にしないの。姫神さん、とことん付き合うわよ」「…………ハンバーガー。20個。やけ食い」「……容赦ないね。ま、新学期にどうやってカミやんを懲らしめるか相談といこか」 神裂は、紙一重で攻撃をかわす。「どうしたというのですかインデックス!!」「だぁーーーーーーーーー!!やぁーーーーーーーーー!!」神裂は かわすことに専念する。下手に反撃してインデックスを傷つける訳にはいかない。しかし、先程より少しずつ刃の数が増えていく。このままではいつか刃が神裂に届くだろう。思考を重ねている間にも刃は増えてゆき、ついに神裂の頬に届いた。そして神裂を包囲する。しかし、その時間は一瞬で終わった。「こら!!! 何してるのインデックス!!」雷電が刃を消し去ったからである。神裂とインデックスの間に降り立ったのは、超電磁砲、御坂美琴だ。神裂は助けられたが、 その美琴を止めようとした。先程の雷撃が危うくインデックスを傷つけるところだった。しかし、声をかけようとした神裂の動きは止まる。それは、「魔術は私達が周りにいて、いいって言わないとつかったらダメだって、何度言ったらわかるの!!」その、怒気に飲まれたからだ。インデックスも体をびくつかせ、ふわふわと着地する。静かにインデックスに近づく美琴。インデックスはつい目をつぶった。そのインデックスを美琴はそっと抱き上げた。「どうして魔術を使ったの? 何か嫌なことがあったのかな?」インデックスが目を開くと、優しい、それでいて怒ってて、さらに悲しみを帯びた美琴の顔が見えた。安心した。「ま、むぁ~~ま~~、ピぇ~」「ん? どうしたのかなー、よしよし」ようやく神裂は気づく。隣に上条が立っていることに。「大丈夫か? 神裂?」「え? ええ」「悪いな、最近は魔術使うことがなかったんだけど」「…………最近?」「あぁ、最初は大変だったんだ。ちょっと嫌なことがあったらすぐ魔術を使ってさ、しかもものすごいのを。オレと美琴が全力で止めてたんだぞ」そこで、ようやく気づく。ここに彼女が到着したときの雷電がインデックスを傷つける訳がなかったのだった。あの雷電は経験に則り、適切な加減で放たれたものだから。「インデックス、なんで魔術使ったんだ?」ふと、気づくと、上条は自分の横から彼女達の隣に移動していた。「ぱ、ぷわぁ~~ぱ~~」「お? どうしたどうした?」「なんか今日は甘えん坊ね、どうしたんだろ?」神裂はその光景に見覚えがあった。ただ1つ違うとしたら、あの子の表情だけだった。だから……決めた。「……美琴、ちょっと話したいことがあるんだ」「……奇遇ね、わたしも話があるんだ」少しの間お互いを見ていた上条と美琴だが、近づいてきた足音に顔を向ける。「お二人に、話があります」 上条当麻、御坂美琴、そして神裂火織の3人はなぜかフローリングに正座していた。上条の右隣が美琴、二人の正面に神裂が座る。ちなみにインデックスは上条と美琴の間に座り、二人のズボンとスカートをぎゅっと握りしめている。どこかからかししおどしの「カコーン」という音が聞こえた。「すみませんでした!!」大和撫子の美しい土下座である。当然2人は慌てた「な、なんだよ!!」「先ほど、イギリス清教より、連絡がありまして、至急戻るようにとのことでした」「……神裂さん、許可取って無かったんだ」「そのため、その子と上条当麻の面倒をみるということは、できそうにありません」神裂は、美琴を見つめる。「そこで、御坂にお願いがあります。二人の面倒を、このまま見続けてくれないでしょうか?」「へ? え? はい、わかりました」「即答かよ!!」つい隣の上条がつっこみ、それに、「だ、だって」なんて応える美琴。そんな二人を見つめていた神裂は、微笑み、立ちあがる。何故か口論になっていた二人はそこでようやくケンカをやめた。「それでは、失礼します」「へ? もう行くのか?」「1泊くらいしていけばいいのに」「いえ、仕事がたまっていますので」「……神裂、仕事も置いて来たのかよ」「それでは、また会いましょう、インデックス」そう言って、赤ちゃんに顔を近づけた神裂の顔が驚きに染まる。「かおり、よししー」神裂の頭をなでなでするインデックス。(……まったく、敵いませんね)「ありがとう、インデックス」そうして、彼女は窓から飛んでいった。「……って、窓はこのまま放置かよ」「……そういえば、当麻、話があるとか言ってなかった?」「ん? あぁ、さっき美琴が即答した神裂のお願いと同じさ」「なんだ、それか」「で、美琴たんの話ってばなによ?」「たんいうな。さっきわたしが即答した神裂さんのお願いよ」「同じかよ」「同じね」真顔のまま話していた二人は、そこで笑いあった。 月光が差すビルの屋上。「おっす、ねーちん」暗闇の中から音もなく出てきたのは、金髪に青いサングラス、 アロハシャツという、「胡散臭い」を体現した男だ。「学園都市に来るんだったら前もって言って欲しかったぜい。そうしたらオレが新兵器『堕天使エロメイド防御力30%ダウン』を貸してやったんだがにゃー」「土御門……ありがとうございました」「……は?」土御門は真顔になった。彼の想定ではここで真っ赤になった神裂を拝みながら、彼女の突っ込みモーションを回避。それが「ありがとうございました」とは不穏である。まさか、今までありがとう、てめえのことは忘れないからさっさと地獄に行けコノヤロウってことなのか?「……どうして顔色がサングラスと同じになってるんです?」「ま、待ってくれ、ま、まだオレにはやることが……」「は、はぁ」「……コホン、ありがとうってどういうことだ? 感謝されることした覚えは無いぜよ」「……今まで、私の恩返しに付き合ってくれたことへの礼ですよ。彼への恩返しの方法がわかったんです。彼とインデックスと……御坂の平穏を、全力で助けることです」闇が静寂を強調する。最初は動揺していた土御門は、少しの間、言葉を真剣に考えた。しかし、「……ねーちん、いいんだな?」そんなありふれた言葉しか出ない。月光が、神裂の瞳に浮かぶ雫を光らせた。「はい、私は、彼に感謝しています。……彼は、始めて、私を……」不幸(幸せ)にしてくれたのだから。同じく、月光が降り注ぐ研究室。「……ついに、ついに、完成したか」かつて幻想御手を作成した女性の瞳が暗闇の中で光る。「フフッ、フハハ、ハーッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!!」下着姿な彼女に対し、ツッコミ役が誰もいないことを嘆きつつ、このあたりで今回は終わりとします。 おまけ!!「驚然、まさか、能力者だったとは」先日、上手に焼けましたアウレオルスはそのまま一晩入院したのだった。あの状態からすぐに復活させるカエルすごい。クローンでもつくったんじゃあるまいか?「介然、そんなことよりも、あの子はどこだ?」懲りない奴である。朝から日が傾くまで探し回り、ようやく見つけた。っていうか、夏休みをいいことに自由にしすぎである。教職についているのではなかったか?「歓然!!この声はマイエンジェル!!」しかし、声の方に顔を向けると、彼は驚き、固まってしまう。「……色然、いつもの、御両親ではない?」あわてて神裂の前に立ちふさがる。「佛然、貴様なにものだ!!?」「あう!! ゲコ!!」「えーっと、そういうあなたはどちらさまでしょう?」「昂然、わたしの名はアウレオルス=イザードという」「アウレオルス=イザード!!?」「……唖然、貴様も、あの赤髪同様私の過去を知っているな!!?」(しまった!!)しっかりしろ魔術結社。「憤然、その子に危害を加えるつもりか?」「……そ、それは昔の話です」「……喟然、昔、傷つけたことがあるのだな?」(私のバカヤロウ!!)まったくである。「……判然、貴様、その子の母親だな!!」は?「了然、あの赤髪とともに家庭内暴力を繰り返した貴様から、あのツンツン頭とビリビリが助け出したのだろう。同然、私はそれ以前に助けようとして返り討ちにあい、記憶を失った、違うか!!」神裂が肩を震わす。下を向いているため、表情が影で見えない。「……のかよ」「どうした?」「……私が一児の子持ちに見えんのかよこのクソヤロウがああああああああ!!!!!」「ぎゃぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああ」見事な蹴りあげである。アウレオルスは星になった。その後、神裂は体育座りでしばらく川を眺めていた。「あ、姫神さんじゃない……どうしたの?」「なにか。知人の叫び声が聞こえた気がする」「空耳? 疲れてるならこの「いらない」」 さて、神裂が去った後、今後、互いに遊びに行きたい時は我慢せず遊びに行く事を取り決めた、第一次上琴条約が結ばれた。 美琴の、我慢していない、という意見は否決された。美琴の、名前が恥ずかしい、という意見もなぜか否決された。その後のことである。「さて、飯をつくりますかね」「よろしく」しかし、上条は一歩進んで固まる。「インデックスさん、わたくしのズボンをおはなしいただけませんか?」「や!!!!」即答だった。私、怒ってます。と主張する顔はもはやかわいいだけなのだが、はなしてほしい。何度か足を引っ張ったがはなしてくれない。「仕方ないわね、わたしがつくる」「やーー!! や~~」美琴に至っては立った瞬間インデックスは泣いちゃうのだった。美琴がインデックスを抱き上げた時、上条のズボンから手をはなすと、その子は「ちゃい」とすかさず上条の背中のシャツを掴む。「本当に今日は甘えん坊さんね」「とはいっても、どうすっか……仕方ない、美琴、後ろに立っててくれるか?」こうして、一家全員キッチンに立つことになった。「キャベツの千切りがわたしより上手いのがムカつく」「理不尽すぎません?」